中国の劉振民外務次官は17日、北京で発言し、中国は他国に支配されている南シナ海の島礁を取り返すことが可能だが、地域の平和と安定のために領有権の行使を大幅に「自制してきた」と述べた。

 中国は南シナ海で、ベトナム、フィリピン、マレーシア、台湾、ブルネイと領有権を争っている。中国が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島の一部を埋め立て、飛行場などを建設していることを受け、近隣諸国と米国は警戒感を募らせている。

 今週アジアで予定されている2つの首脳会議では、この問題が取り上げられる可能性が高い。両会議には米国のオバマ大統領が出席する。

 劉次官は、週後半にマレーシアで開かれる東アジア首脳会議は開発を焦点とすべきで、中国政府は南シナ海が議題となることを望まないとした上で、議論されるのを避けることは難しいと語った。

 南シナ海の問題は、18─19日にフィリピンで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の正式議題にないものの、会議に合わせて協議されるとみられている。

 劉次官は、中国は南シナ海における真の被害者だとし、名指しを避けつつも、近隣の3カ国によって南沙諸島にある中国の多くの島礁が違法に占拠されていると述べた。ブルネイを除き、領有権を主張するすべての国が同諸島に軍事要塞を築いている。

 劉次官は「中国政府は、近隣国に違法に占拠されているこれらの島礁を取り戻す権利と能力を有しているが、南シナ海の平和と安定を保つために大いに自制してきた」と述べた。

[北京 17日 ロイター]
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