個別議員への多数派工作が今後14日間の焦点

今後の行方はどうなるか。まず11月11日の招集が予定されている特別国会で誰が首班に指名されるだろうか。与党が過半数割れを起こしたということは、論理的には、オール野党が統一候補として野党第一党である立憲民主党代表の野田佳彦元首相を推せば、政権交代が起きることを意味する。しかし各野党の事情に照らすと、現実的とは言い難い。

さりとて石破首相が連立枠組みの拡大を期して国民民主党等と提携するとしても、首班指名選挙で自らの名前に投票してもらって過半数を得られる保証があるとは限らない。したがって上位2名による決選投票を前提に、そこで1位を取ることが当面の目標となり、相対的に多い得票を目指して(白票や無効票の存在を考えると過半数を取る必要はない)、無所属議員の協力取り付けや追加公認での自民党会派入りの働きかけがなされるのではないかと思われる。つまり政党単位での合従連衡(連立政権の拡大あるいは政策ごとの部分連合の形成)の模索と並んで、個別議員に対する多数派工作が今後14日間の焦点となるだろう。

その後、来年3月の本予算成立前後、または6月予定の通常国会閉会前のタイミングで政局がくる可能性がある。与党が過半数割れを起こしている以上、石破首相に対する内閣不信任案が提出されて可決されるリスクは常に想定しなければならない。7月の参議院選挙を前に、自民党内から造反票が出ないとも限らない。総裁選決選投票で次点に泣いた高市早苗前経済安保相は今回の選挙応援でも存在感を見せつけた。石破首相にとっては綱渡りの政権運営になる。

政党法なき政党は、会社法なき会社と同じ
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