<9月8日に党所属議員と旧統一教会・関連団体との関係についてのアンケート結果が発表されたが、多くの人はそれを信じられない。茂木幹事長の言葉にその根本原因のヒントがある>
9月8日に自民党の茂木敏充幹事長が党所属の国会議員と旧統一教会やその関連団体との関係についてのアンケート結果を報告した。
茂木氏はこれまで党としての「組織的関係」は一切ないと説明してきたが、今回確認を求めた379人のうち何らかの接点があったと回答した議員は179人に上り、全体のほぼ半数を占めることが明らかになった。
少し前の8月31日の会見では、岸田首相が「政治に対する国民の皆様の信頼が揺らいでいる」との考えを示し、「自民党総裁として率直におわびを申し上げます」と謝罪の言葉まで述べた。
福田達夫総務会長(当時)が「何が問題かよく分からない」と発言したのが7月末だったが、厳しい世論の状況が明らかになるにつれ、自民党のスタンスが急激な変化を遂げたことがよく分かる。
その結果としての「点検」ではあった。だが公表後の世論調査も芳しくない。
朝日新聞の調査(9月10、11日)では、自民党の政治家が旧統一教会との関係を「断ち切れない」との回答が81%に上った。同日のNHKの調査でも、旧統一教会問題への自民党の対応は「不十分だ」が65%で、自民党支持層に限っても56%と半数を超えた。
岸田首相が回復に取り組むと宣言した「信頼」は、今も大きく低下したままだ。
その根本的な原因はどこにあるのか。茂木氏が8日の会見で述べたある言葉がヒントになる。
「アンケートに記載のない関係が新たに指摘された場合はペナルティを考えているのか」との趣旨の質問に対し、茂木氏はこう答えた。
「悪意に隠していると、こういうケースはないと、こんなふうに私は信じております」
ここで茂木氏が表明しているのは、点検対象である議員たちへの何の根拠もない「信頼」だ。彼らが嘘をつくことはない、旧統一教会との関係をあえて隠すことはないと、そう言っているわけである。
だが、現下の問題はその「信頼」自体の喪失だったはず。茂木氏が「信じております」という議員たちのことを、多くの人々は信じることができない。