一方、同じイスラム教国の中でもサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)は「犬に優しい国」へと急速な変貌を遂げている。20年にはサウジ初のドッグカフェが東部ホバルにオープンし、飼い主がペットの犬と一緒にコーヒーを楽しむことができるようになった。翌21年には首都リヤドに2号店もできた。サウジでは犬を虐待した男が警察に逮捕されたというニュースも報じられている。UAEのドバイには今年、ペットの犬「だけ」がサービスを受けることのできるドッグカフェがオープンした。
サウジやUAEは国家戦略として近代化政策を進めており、「犬に優しい国」への変化は社会の「脱イスラム化」の1つの証左でもある。しかしイスラム教が忌み嫌うものは犬のほかにも多くある。サッカーワールドカップで一躍脚光を浴びたカタールが、同性愛行為を法で禁じているのもその一例だ。
犬をめぐる環境の変化は、「やればできる」という期待と、変化は「犬止まり」かもしれないという危惧も抱かせる。
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。
米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由
※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます