一方、同じイスラム教国の中でもサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)は「犬に優しい国」へと急速な変貌を遂げている。20年にはサウジ初のドッグカフェが東部ホバルにオープンし、飼い主がペットの犬と一緒にコーヒーを楽しむことができるようになった。翌21年には首都リヤドに2号店もできた。サウジでは犬を虐待した男が警察に逮捕されたというニュースも報じられている。UAEのドバイには今年、ペットの犬「だけ」がサービスを受けることのできるドッグカフェがオープンした。

サウジやUAEは国家戦略として近代化政策を進めており、「犬に優しい国」への変化は社会の「脱イスラム化」の1つの証左でもある。しかしイスラム教が忌み嫌うものは犬のほかにも多くある。サッカーワールドカップで一躍脚光を浴びたカタールが、同性愛行為を法で禁じているのもその一例だ。

犬をめぐる環境の変化は、「やればできる」という期待と、変化は「犬止まり」かもしれないという危惧も抱かせる。

ニューズウィーク日本版 最強AIを生んだ アンソロピックの衝撃
2026年7月21日号(7月14日発売)は「最強AIを生んだ アンソロピックの衝撃」特集。

ペンタゴンが狙う世界最強AIクロード・ミュトス。「生みの親」アンソロピックは人類の守護者か、破壊者か

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます