サウジ政府の反論はおそらく真実だろう。サウジがアメリカに対するテロ活動を支援しても得るものはなく、失うものは大きい。それでも02年、ある米情報機関員はこう証言した。「(サウジの)治安機関の内部にアルカイダのシンパや過激派がいる可能性は高い」。開示された捜査資料はそれを裏付けた格好だ。
情報機関の人間は、テロ事件や事実関係の曖昧さ、二枚舌の情報源などに対処するすべを身に付けている。だが一般の人々は、悲劇を説明する明快な答えと単純な物語を求め、痛みと恐怖をもたらした悪役を探そうとするのが普通だ。
アメリカはサウジ当局とアルカイダの関係をさらに調査すべきだった。開示されたFBIの捜査資料には、物語の悪役に見える数人の人物に関する情報が含まれているが、明白な証拠は今回も出てこなかった。
この資料の内容は犠牲者の遺族をいら立たせるだろう。証拠が出てこないことは、20年前から百も承知だったのだが。
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