この10年ほどでアメリカの一流大学に入学した人の数は何百万人にも上る。そのうち、今回の不正入学事件の対象者は100人にも満たない。
しかし、このスキャンダルをきっかけに、アメリカが抱える不平等と格差の深刻さに目を向けるべきだ。ある研究によると、アメリカの大卒者人口のうち、所得レベル下位50%の家庭の出身者が占める割合は14%にすぎない。中下流層の子供は、高校をトップの成績で卒業しても50%しか上位61校の大学に出願しないという報告もある。
このような状況を改めて機会の平等を取り戻すためには、どうすればいいのか。思い切ったアイデアを1つ披露しよう。一流大学の入学者定員を2倍に拡大させて、大学が厳しい選別でブランドイメージを維持する戦略をやめさせればいい。
大学とは、そもそも教育の場であるはず。教育という贈り物を受け取る対象を一部の人に限定する必要はない。
<本誌2019年04月02日号掲載>
