タリバンには既成事実を積み重ねる絶好の機会

こうした欧州の動きはタリバンにとって正当な政府としての既成事実を積み重ねる絶好の機会。タリバンは気候外交にも食い込む。昨年バクーで開かれた国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)では国家環境保護庁の高官が「技術代表団」として参加した。

7月、ロシアが世界で初めてタリバン暫定政権を正式承認した。中国やパキスタン、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)もタリバンの代表を受け入れたり、接触したりしている。ロシアの承認をきっかけにタリバン暫定政権が国際社会に復帰する扉が開くかもしれない。

人権を錦の御旗に掲げてきた欧州にとり最大のジレンマは国内政治の圧力と規範の乖離にある。極右台頭を前に「不法移民・難民の送還」を有権者に示す必要があり、タリバンとの協力が避けられない。しかし人権を軽視すれば自由と民主主義という欧州の建前が大きく揺らぐ。

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