<福祉改革が労働党内や支持者から批判殺到したリーブス財務相。議会で首相も彼女の進退についての明言を避けたことが引き金となって涙を流す一幕が>

[ロンドン発]冬の燃料費に続き個別自立手当の削減でもUターンを余儀なくされたレイチェル・リーブス英財務相(労働党)が7月2日、下院で首相の答弁中に涙を流した。更迭のウワサが広がり一時、英通貨ポンドは対ドルで1%急落、英国の長期金利も4.61%にハネ上がった。

■【動画】議会で首相に守ってもらえず...答弁する首相の背後で涙を流し続けるリーブス財務相

財政規律の回復と成長を目指すリーブス財務相は、インフレ退治と民営化の新自由主義改革を断行した「鉄の女」マーガレット・サッチャー首相(保守党)に自らを重ね「鉄の財務相」を自認してきたが、労働党内の大量造反に直面し福祉改革に挫折、先行きが危ぶまれている。

リーブス財務相が更迭され、財政拡張派の財務相にすげ替えられると市場が先走った結果、2022年に無謀な富裕層減税と財政拡張案で長期金利を暴騰させ、英国政治史上最短命に終わったリズ・トラス首相(保守党)の「トラス・ショック」を皮肉にも思い起こさせた。

リーブス財務相「プレッシャーが大きすぎるんです」

リーブス財務相はこの日、下院議場に入る際、リンジー・ホイル議長(労働党)から前日の答弁が長過ぎると注意を受けた。リーブス財務相は「プレッシャーが大きすぎるんです」と弁解したと英大衆紙デーリー・メール(7月2日付)は伝えている。

骨抜き法案では今後4年間で何も削減できない
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