「核抑止力は同盟の安全保障の礎であり続ける」

NATOのニュークリア・シェアリング(核共有)の下、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ、トルコが約100発のB61-3を共有。トルコを除く4カ国でF-35Aの配備が進められる。英国がこの枠組みに入ることで戦術核使用をちらつかせるロシアを抑え込む狙いがある。

ルッテ氏は「核抑止力は同盟の安全保障の礎であり続ける。平和を維持し、強制を阻止し、侵略を抑止するためにNATOの核能力が強固かつ効果的であり続けることを確保する」と述べた。米国が安全保障の軸足をアジアに移しても、核抑止力は米欧関係の要であることは不変だ。

同盟国の中でいち早く5%に応じる考えを示し、合意の道筋をつくったドイツのフリードリヒ・メルツ新首相は6月5日、ホワイトハウスでトランプ氏と会談、大統領の祖父の出生証明書のコピーを贈呈し、貿易交渉の進展とロシアへの圧力強化に期待を表明した。

安全保障のタダ乗りを決め込み、中露との金儲けにご執心だったアンゲラ・メルケル独首相(当時)とトランプ氏の相性は最悪だったが、メルツ氏はトランプ氏に受け入れられた。欧州はトランプ氏の算術を受け入れ、貿易戦争とウクライナ戦争の難局を乗り越えようとしている。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます