介護施設で寝たきりの女性を妊娠させた看護師の男を逮捕

2019年1月24日(木)17時20分
ジェニ・フィンク

<最も安全な場所であるはずの施設で、あってはならないことが起こってしまった>

米アリゾナ州フェニックスの介護施設で、重度の知的障害があり、ほとんど寝たきりで重い介護を必要とする女性の入所者(29)が昨年12月、赤ちゃんを出産し、全米に衝撃が走った。女性をレイプしたとして、看護師の男が逮捕された。

容疑者のネイサン・サザーランド(36)は1月22日、米アリゾナ州のフェニックス警察に逮捕された。フェニックスにある長期介護施設「ハシエンダ・ヘルスケア」に入所中の女性に性的暴行を加えた罪で、性的暴行1件と成人弱者に対する虐待1件の容疑がかけられている。サザーランドは刑務所に収監された後、裁判所の命令でDNAサンプルを提供。捜査当局が昨年12月29日に生まれた子どものDNAと比較したところ、サザーランドのDNAと一致した。施設の職員は、出産直前まで被害者の妊娠に気づかなかったと証言した。

フェニックス警察のトミー・トンプソン巡査部長によれば、サザーランドは看護師免許を持ち、2001年から同施設で働いていた。被害者の部屋に出入りできる立場にあり、性的暴行があった時期に被害者の介護を担当していた。サザーランドは勾留後、黙秘権を行使し、警察の取り調べに応じていない。

フェニックスのテルダ・ウィリアムズ市長は、介護施設は安全な場所であるべきなのに、被害者にとっては違ったと言った。そのうえで彼女は、事件を重く受け止めて捜査に着手し、容疑者逮捕につなげた警察官らをたたえた。

フェニックス警察のジェリ・ウィリアムズ署長は、被害者は地域で「最も弱い」存在であり、警察は事件解決に向けてほぼノンストップで捜査を進めたと言った。

「今回の逮捕は、被害者に対するわれわれの義務だった」と、ウィリアムズは言った。「この地域に最も新しく加入した、あの無実の赤ん坊に対する義務だった」

赤ん坊は被害者の家族に引き取られ、元気にしているという。

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