セクハラ・スキャンダルの大本命はトランプ

2017年11月24日(金)15時50分
クリス・リオッタ

97年にはトランプの仕事関係者の交際相手だったジル・ハースが、トランプにレイプされそうになり、何度も同意なしに体を触られたりしたと告訴した。トランプは自分の子供の寝室で彼女を壁に押さえ付け、ドレスをたくし上げたという。

「私がジョージ(交際相手)と一緒に来ていることも、隣の部屋に人がいることも知っていて」あのような行為に及んだと、ハースは16年10月に英ガーディアン紙に語った。「仕事で来ている私にどうしてこんなことができるのかとショックだった」

ハースは、交際相手がビジネスをめぐってトランプを訴えた訴訟が和解した後、自分の告訴を取り下げている。

これら3件を、トランプは全て否認している。未成年へのレイプ疑惑は「全面的に虚偽」で、「政治的な動機」による訴えだと非難。ハースの主張は「論評に値しない」と一蹴した。

トランプの顧問弁護士のマイケル・コーエンはイバナの件について15年に、「(法律的に)配偶者をレイプすることはできない」と発言。性的暴力を軽んじていると批判され、謝罪した。

この3人を含めて少なくとも16人の女性が、トランプにセクハラや性的暴行を受けたと主張。当のトランプは10月の記者会見で、かつてテレビ番組で共演した女性からの告発について聞かれ、強い口調で否定した。

「完全なフェイクだ。でっち上げだ。卑劣だが、政治の世界ではこういうことが起きる」

<本誌2017年11月21日発売最新号掲載>

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