なかでも最多の来場者を誇ったのが、チームラボの展覧会「teamLab : Au-delà des limites」(意:境界のない世界)だ。約4カ月間で約30万が訪れ、境界のないアートの世界を体験した。 作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けており、人々のふるまいの影響を受け変容する。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。(Photo: Exhibition View, teamLab : Au-delà des limites, 2018, Grande Halle de La Villette, Paris © teamLab) ジャポニスム2018をAFP通信も「日仏の愛の物語」と表現し、21世紀のフランスの文化の歴史を彩った一大イベントとなった。 日仏の食の出合いが生む、新たな「文化」..." name="description">

パリで過熱する日本ブーム 300万人が訪れた「ジャポニスム2018」の立役者たち

2019年4月5日(金)19時00分

なかでも最多の来場者を誇ったのが、チームラボの展覧会「teamLab : Au-delà des limites」(意:境界のない世界)だ。約4カ月間で約30万が訪れ、境界のないアートの世界を体験した。

作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けており、人々のふるまいの影響を受け変容する。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。(Photo: Exhibition View, teamLab : Au-delà des limites, 2018, Grande Halle de La Villette, Paris © teamLab)


ジャポニスム2018をAFP通信も「日仏の愛の物語」と表現し、21世紀のフランスの文化の歴史を彩った一大イベントとなった。

日仏の食の出合いが生む、新たな「文化」

ジャポニスム2018は「食」の分野でも盛り上がりをみせた。同イベント期間中には1カ月間お茶の魅力を紹介する「日本茶月間」や、パリのリヨン駅で「駅弁」の販売などもされ、フランス人は定番のラーメンや寿司だけでない、初めて口にする日本の味に舌鼓を打った。なかでも好評だったのが「日本酒」だ。「酒巡りin Paris」では、1週間限定でパリで話題のレストランやカフェ24件で美酒佳肴が振るまわれた。

いったい日本酒がどのようにフレンチレストランで取り入れられているのか――。「酒巡りin Paris」に参加し、その後もメニューに日本酒を取り入れたというマレ地区のビストロ「Jaja」を訪れてみた。

若者文化の発信地ともいわれるマレ地区は、どこか東京の原宿と雰囲気が似ている印象だ。このエリアにある隠家風レストラン「Jaja」は、オーガニックにこだわった食材を使用するレストラン。光が窓から差し込むレストラン内で、シックなパリっ子たちが食事を堪能しに来る。

筆者は新鮮な食材を使用した「今日のお昼のメニュー(メインとデザート、19ユーロ)」の中から、鯛と野菜のロースト、そして月桂冠の大吟醸(4cl、7ユーロ)を注文した。料理が提供される前にスタッフがワインを紹介する方法で、「大吟醸です」とラベルを見せ、ワイングラスにテイスティング用に少量の日本酒を注いでくれた。実際料理と日本酒のペアリングを味わうと、日本酒のまろやかな味わいと、魚や野菜の旨味の相性がいい。


鯛と野菜のローストと日本酒のマリアージュ(Photo:Ayana Nishikawa)

マネジャーのフロル=キャッパラ氏は「新しい"味"との出合いは、旅の一部。日本酒とフランス料理のペアリングの新たな可能性を今後見出していくことで、顧客に"心躍る新鮮な体験"を提供したい」と語った。


シェフとマネジャーのフロル=キャッパラ氏(右)(Photo: Ayana Nishikawa)

上記のレストラン以外にも、フランス料理と日本酒の新鮮なペアリングを提供するレストランが近年よく見られる。フランス料理の巨匠故ジョエル・ロブション氏は2018年にシャンゼリゼ通りの近くに獺祭と自身が監修の料理を提供する「Dassaï Joël Robuchon(ダッサイ・ジョエル・ロブション)」 を創設。3つ星シェフのヤニック・アレノ氏も寿司店をオープンし、日本酒とともに提供している。
これら"日本酒"と"フランス料理"のペアリングの例のように、日仏の「食」が出合うことで、新たな「食文化」が創造される――。定義上、新しいものが生み出てこそ「ジャポニスム」と呼ぶが、そんな現象が今、「食」にもみられるのではないだろうか。

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