最新記事

アメリカ

彼はヒーローだ! 呼吸停止した生後1カ月の赤ん坊を蘇生させた警官、緊迫の1分間

2022年11月13日(日)13時35分
スニータ・サニー
赤ちゃんイメージ

OLJensa-iStock

<現場に急行し、迅速な蘇生術で赤ちゃんの命を救ったミズーリ州の警官。わずか1分間のボディカメラ映像に一部始終が映っていた>

米ミズーリ州の警察官の活躍により、呼吸停止した生後1カ月の女の赤ちゃんの命が救われるドラマチックなボディカメラ映像が、カンザスシティ警察によって公開された。その迅速かつ適切な対応を見た人々からは、称賛の声が集まっている。

■【動画】わずか1分で赤ちゃんの命を救った警察官の「英雄的」救命措置

11月3日、警察官のリチャード・デュシェインは同僚のチャールズ・オーウェンとともに、赤ちゃんが呼吸していないという通報を受けて現場に急行。彼らが通報者の家に駆けこんだ時にはまだ救急隊員は到着しておらず、カミヤという名前の乳児は父親の腕の中でぐったりした様子だった。

そこでデュシェインは父親からカミヤを受け取り、自分の腕に抱きながら救命措置を開始した。映像には、彼がカミヤに呼びかけながら、胸と背中を押して心臓マッサージを施す様子が映っている。

この行動の結果、動画の最後の場面ではカミヤが呼吸を再開し、デュシェインは「呼吸し始めたぞ」と周囲に知らせる。その後、カミヤは病院に搬送され、現在では安定した状態にあるという。カミヤは、乳幼児に深刻な症状をもたらすことがあるRSウイルス感染症にかかっていたという。

「彼女が無事だったことが最高のご褒美」

カミヤの母親であるタジャニア・アレンは、娘が無事だったことへの安堵と、デュシェインへの感謝を語っている。「彼女はまだ呼吸器などを付けていますが、ほかのどこにいるより、ここにいてくれる方がいいです」「リチャード・デュシェインはヒーローです。娘の命を救ってくれました。彼のためなら何だってできます。彼は娘を救ってくれました。心から感謝しています」

一方のデュシェインは、赤ちゃんが元気だと知れたことが、最高のご褒美になったと語った。「彼女が無事で、呼吸をしているところを見られたのが、最高のご褒美だった。またあの赤ちゃんに会うことができる、ということがね」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、大麻規制緩める大統領令に近く署名か 米

ワールド

ウクライナ、東部要衝都市を9割掌握と発表 ロシアは

ビジネス

ウォラーFRB理事「中銀独立性を絶対に守る」、大統

ワールド

米財務省、「サハリン2」の原油販売許可延長 来年6
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中