最新記事

感染症対策

コロナワクチン、1回目接種から4カ月以内に抗体量大幅減=インド研究

2021年9月15日(水)11時29分
インド・ニューデリーのコロナワクチン接種風景

インドの公的研究機関は、新型コロナウイルスワクチン接種を完了した国内の医療従事者614人を対象とする研究で、1回目の接種から4カ月以内に抗体量が「大幅に」減少する結果が示されたと発表した。ニューデリーで8月31日撮影(2021年 ロイター/Adnan Abidi)

インドの公的研究機関は、新型コロナウイルスワクチン接種を完了した国内の医療従事者614人を対象とする研究で、1回目の接種から4カ月以内に抗体量が「大幅に」減少する結果が示されたと発表した。

研究結果は、インド政府がワクチンの追加接種(ブースター接種)を行うかどうかを判断する際の材料となる可能性がある。

研究を実施したインド東部の都市、ブバネーシュワルを拠点とする「地域医学研究センター」のサンガミトラ・パティ所長は、抗体が弱まっても、記憶細胞が防御機能を働かせる可能性があるため、コロナ感染症への抵抗力を失うことを必ずしも意味しないと指摘。

パティ氏はロイターに「ブースターが必要かどうかや、いつ必要になるかについては、今から6カ月後により明確なことを言えるようになるだろう」と述べ、インド全域のデータを得るために異なる地域での研究を呼び掛けた。

英国の研究者らは先月、米ファイザー/独ビオンテックおよび英オックスフォード大学/英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンの2回接種による保護効果は6カ月以内に弱まり始めるとの分析結果を示した。

インドの研究結果は査読前の論文としてリサーチ・スクエアに掲載された。インドで主に使われている、アストラゼネカのワクチンを国内でライセンス生産した「コビシールド」と国内で開発された「コバクシン」を対象とする研究はまだあまり行われていない。

インド当局はブースターに関する検証も行っているが、国内の9億4400万人の成人のワクチン接種を完了することが優先事項だとしている。現時点で接種対象の6割強が少なくとも1回目の接種を済ませ、19%が2回目まで完了している。インドの足元のコロナ感染者と死者は5月初旬のピークを大幅に下回っている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・インド、新たな変異株「デルタプラス」確認 感染力さらに強く
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:主人公を蘇生し結末改変も、ボリウッド「生

ワールド

焦点:日本が直面した複雑な力学、中東対応の実情 あ

ビジネス

中国PPI、3月は3年半ぶりプラス転換 中東紛争で

ビジネス

イタリア、今年と来年の成長率予想引き下げへ エネル
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 3
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡散──深まる謎
  • 4
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 7
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 8
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 9
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 7
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 10
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中