最新記事

人種問題

米ウィスコンシン州、州知事が非常事態を宣言 警官による黒人男性銃撃へのデモ続く 

2020年8月26日(水)09時51分

黒人男性が警官から撃たれ負傷する事件が起きた米ウィスコンシン州のケノーシャでは、抗議活動が続き黒人のビジネス地区で放火も起こっている。写真は24日、ケノーシャで撮影(2020年 ロイター/Stephen Maturen)

黒人男性が警官から撃たれ負傷する事件が起きた米ウィスコンシン州のケノーシャでは、抗議活動が続き黒人のビジネス地区で放火も起こっている。

こうした中、エバーズ州知事は非常事態を宣言し、動員する州兵の数を前日の100人超から250人に増員すると表明した。

ジェイコブ・ブレークさん(29)が23日夕、3人の息子の目の前で警官に背後から複数回撃たれ、病院に搬送された。父親によるとジェイコブさんは手術を終え、容体は安定しているという。

ブレークさんの親類は、ブレークさんの足が一時的にまひしている可能性があるようだが、傷の腫れがひけば治まると願っていると話した。

人権弁護士のベン・クランプ氏によると、ブレークさんはけんかしていた女性2人の仲裁に入ろうとしていたという。

白人警官の暴行で黒人男性が死亡した事件をきっかけに人種差別や警察の過剰な行動に批判が高まっていたこともあり、ケノーシャでは激しい抗議活動が発生した。

外出禁止令が発令されたものの、24日夜から25日朝にかけてもデモが続き、参加者によると警察が催涙ガスやゴム弾などを使ってデモ隊の排除に当たった。

また放火も発生、被害を受けたのは主に黒人のビジネス街で、白人があおっていたとの情報もある。

抗議デモと警察との衝突はポートランド、シアトル、ミネアポリスでも発生するなど混乱は米国各地で再び広がっている。ソーシャル・メディアに投稿された動画によると、ニューヨーク市のブルックリン橋にデモ参加者が集まった。

発砲に関わったケノーシャの警官は休職扱いとなっているが、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切だ)」を掲げる活動家らは同警官の即時解雇または逮捕を求めている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・米ウィスコンシン州、警官が黒人男性に発砲し重体 抗議活動で外出禁止令
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず
・中国からの「謎の種」、播いたら生えてきたのは......?


20200901issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年9月1日号(8月25日発売)は「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集。人と物の往来が止まり、このまま世界は閉じるのか――。11人の識者が占うグローバリズムの未来。デービッド・アトキンソン/細谷雄一/ウィリアム・ジェーンウェイ/河野真太郎...他

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ミネソタ州に兵士1500人派遣も、国防総省が準備命

ワールド

EUとメルコスルがFTAに署名、25年間にわたる交

ワールド

トランプ氏、各国に10億ドル拠出要求 新国際機関構

ワールド

米政権、ベネズエラ内相と接触 マドゥロ氏拘束前から
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中