最新記事

朝鮮半島

【映像】北朝鮮、開城の南北共同連絡事務所を爆破 韓国統一部が確認

2020年6月16日(火)17時55分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

北朝鮮は開城工業団地内の南北共同連絡事務所を爆破した。韓国メディアの報道より KBS News / YouTube

韓国統一部は、16日午後「北朝鮮が、午後2時29分、開城の南北共同連絡事務所庁舎を爆破した」と発表した。KBSなど韓国メディアが一斉に報じた。

北朝鮮は最近、韓国にいる脱北者団体による対北朝鮮向けのビラ散布を理由に韓国側への敵対的な声明を繰り返しており、13日には、金与正労働党第1副部長の声明で「遠からず役に立たない北南共同連絡事務所が跡形なく崩壊する悲惨な光景が見られるようになるだろう」と警告していた。

韓国大統領府は午後5時から鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長を中心としてNSCによる会議を開いて対応について協議。金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長が会見で、「政府は今日、北朝鮮側が南北共同連絡事務所のビルを一方的に爆破したことについて強い遺憾の意を表明する。全ての事態の責任が全面的に北朝鮮側にあることを明確にする。北朝鮮側が状況を悪化させる措置を取る場合、私たちは強く対応することを厳重に警告する」と発表した。

一方、北朝鮮側も朝鮮中央テレビの5時のニュースで、「ごうごうたる爆音と共に連絡事務所が完全に破壊された」と報じた。

開城工業団地内の南北共同連絡事務所は、2018年4月27日、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長による南北首脳会談で合意した「板門店宣言」による成果として、同年9月に開設。開城工業団地内の南北交流協力協議事務所の施設を韓国側が100億ウォン(=約9億円)かけて増築したものだった。


【話題の記事】
・東京都、新型コロナウイルス新規感染48人 2日連続40人超え
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・スウェーデンの新型コロナ感染者数が1日最多に、死亡率も世界屈指
・街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...



韓国軍の監視カメラが捉えた南北共同連絡事務所爆破の瞬間。  연합뉴스 Yonhapnews / YouTube


20200623issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月23日号(6月16日発売)は「コロナ時代の個人情報」特集。各国で採用が進む「スマホで接触追跡・感染監視」システムの是非。第2波を防ぐため、プライバシーは諦めるべきなのか。コロナ危機はまだ終わっていない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

介入有無にはコメントせず、政府関係者が話した事実な

ビジネス

3月実質賃金2.5%減、24カ月連続マイナス 減少

ワールド

EU、ロシア凍結資産活用で合意 利子でウクライナ軍

ワールド

香港民主派デモ曲、裁判所が政府の全面禁止申請認める
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    習近平が5年ぶり欧州訪問も「地政学的な緊張」は増すばかり

  • 4

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グ…

  • 5

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 6

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 7

    迫り来る「巨大竜巻」から逃げる家族が奇跡的に救出…

  • 8

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中