最新記事

人種問題

「ホワイトニング」もNG? 黒人差別反対運動から進むネーミング変更

2020年6月30日(火)15時50分
安部かすみ

「ホワイトニング」もNG? 世界各国でも進むネーミング改革

BLM運動の流れにおける名称変更の動きは、アメリカから世界中に広がっている。オーストラリアのビール醸造会社で「植民地ビール」という意味を持つコロニアル・ブルーイング(Colonial Brewing)は、オーストラリアをはじめとする諸外国で起こった植民地化により先住民族が危害を加えられた歴史を省み、社名変更の検討をしているという。

また、英リバプールにあるペニー・レーン通りは、ビートルズの名曲『ペニー・レーン』でもおなじみだが、この名前も奴隷船のオーナー名に由来するのではないかということで、名称変更が議論されている。

一方、英&オランダに本拠地を置き、ダヴなど人気スキンケアを取り扱うユニリーバ(Unilever)社は25日、同社製品から明るい肌色やトーン(色調)をさす「ホワイトニング」「ライトニング」「フェアネス」などといったワードや表現を、数ヵ月以内に商品名から削除すると発表した。

同社は変更の背景として「美しさの多様性を称賛するブランドとして、肌の色調に関係なくどのような肌色でも綺麗に輝けるようサポートする」ことが理由にあるとした。

同社の方針転換はアメリカの消費者に歓迎されることだろう。これはBLM運動より以前からある価値観だが、色白が美のバロメーターになっていないからだ。もちろん多様性もあるのだが、日焼けをしていた方がより健康的に見えるということで、天気の良い日は水着になって公園やビーチで日焼けをする人が多い。

今後は日本を含む世界中で、ネーミングや美の価値観などについて企業や著名人はより敏感になり慎重な発信が求められていくだろう。

【話題の記事】
「ドイツの黒人はドイツ人とは認められない」 ベルリンで起きた共感のデモ
動画:「鶏肉を洗わないで」米農務省が警告 その理由は?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英中銀ピル氏、4月インフレ低下予想に過度に安心しな

ワールド

パキスタン首都で自爆攻撃、31人死亡 シーア派モス

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、2月速報値は小幅改善 物

ワールド

米イラン高官が核協議、アラグチ外相「継続で合意」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 2
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入った「最強ライバル」の名前
  • 3
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南山」、そして「ヘル・コリア」ツアーへ
  • 4
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 7
    鉱物資源の安定供給を守るために必要なことは「中国…
  • 8
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 9
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 10
    「エプスタインは悪そのもの」「悪夢を見たほど」──…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 9
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中