最新記事

感染第2波

米6州で新型コロナ新規感染が記録的増加 オレゴンでは教会で集団感染

2020年6月17日(水)10時27分

米国各地で経済活動が再開される中、複数州で新型コロナウイルス感染者数が2週連続で大幅に増加している。フロリダ州マイアミビーチで10日撮影(2020年 ロイター/MARCO BELLO)

米国各地で経済活動が再開される中、複数州で新型コロナウイルス感染者数が2週連続で大幅に増加している。

アリゾナ、フロリダ、オクラホマ、オレゴン、テキサスの各州は16日、1日の新規感染者数の増加幅がこれまでの最高を記録。ネバダ州では同日、1日の新規感染者数が約3週間ぶりに過去最高を更新した。

入院者数も増加傾向にあり、過去最高水準に達した州もある。

多くの州の保健当局が、5月終盤の経済活動再開とメモリアルデーの週末の外出が感染者数の増加につながっているとの見方を示している。ロイターの分析によると、先週は17州で新規感染者数が増加した。

オレゴン州では教会の集会で集団感染が発生。新規感染者が200人を超えている。

地元紙によると、5月24日、同州が大規模な集会を許可していなかったにもかかわらず、同教会では数百人が密集した状態で歌う様子が撮影され、その動画が教会のフェイスブックに掲載されていた。動画はその後削除されたという。

ロイターは教会のコメントを得られていない。

テキサス州のアボット知事は、新規感染者の記録的増加は検査件数の増加が要因だと説明した。

ロイターの分析によると、全米50州の約半数では検査の割合が10万人中少なくとも1000人なのに対し、テキサス州の先週の検査割合は10万人中674人だった。

オクラホマ州では、先週の感染者が68%増加。同州ではトランプ大統領が20日に屋内での選挙集会開催を予定している。ペンス副大統領は同日、参加者への健康リスクを踏まえ、会場の変更を検討していると明らかにした。

ペンス氏は16日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で、メディアが連日報じている感染第2波を巡る騒ぎは「大げさだ」と主張。「われわれは見えない敵との戦いに勝利しつつある」とした。

米国では新型コロナ感染者が210万人を超え、感染による死者は11万6000人を超える。感染者・死者数ともに世界で最多となっている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・スウェーデンの新型コロナ感染者数が1日最多に、死亡率も世界屈指
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・フロリダの新規感染者1日で最多の2000人超 アメリカに忍び寄る新型コロナ第2波
・街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...


20200623issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月23日号(6月16日発売)は「コロナ時代の個人情報」特集。各国で採用が進む「スマホで接触追跡・感染監視」システムの是非。第2波を防ぐため、プライバシーは諦めるべきなのか。コロナ危機はまだ終わっていない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドイツ自動車対米輸出、4・5両月とも減少 トランプ

ワールド

米農場の移民労働者、トランプ氏が滞在容認 雇用主が

ワールド

ロシア海軍副司令官が死亡、クルスク州でウクライナの

ワールド

インドネシア中銀、追加利下げ実施へ 景気支援=総裁
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    ワニに襲われた直後の「現場映像」に緊張走る...捜索…
  • 7
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 8
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 9
    吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だ…
  • 10
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギ…
  • 5
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 6
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 10
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 7
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 10
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中