最新記事

東南アジア

タイ総選挙、軍主導の政権継続の見通し タクシン元首相派は伸び悩む

2019年3月25日(月)10時01分

タイで軍事政権から約5年ぶりに民政移管するための下院(定数500)総選挙の投開票が行われた。バンコクの投票所で撮影(2019年 ロイター/Athit Perawongmetha)

タイで24日、軍事政権から約5年ぶりに民政移管するための下院(定数500)総選挙の投開票が行われた。選挙管理委員会によると、開票率93%の段階で、軍政の継続とプラユット暫定首相の続投をめざす新党「国民国家の力党」が約764万票獲得し、タクシン元首相派の「タイ貢献党」の約716万票を上回っている。軍事政権が事実上継続する可能性が強まった。

選挙委員会は当初、非公式の結果を24日に発表する予定だったが、25日に延期すると説明。理由は明らかにしていない。

選管委員長によると、90%の票を集計した段階で投票率は66%。

公表された数は最終的な議席獲得数は表していない。タイ貢献党が北部と北東部で人気が高いことを踏まえると、同党が議会でかなりの議席を獲得する可能性もある。

ロイターが算出したところによると、小選挙区(定数350)の獲得議席数は、貢献党が少なくとも129、国民国家の力党が102となる見通し。

タイ国会は上院と下院の二院制。24日の選挙で決定する下院と、軍が事実上任命する上院(定数250)の全750人が次期首相を選ぶ。軍が考案したこの選挙制度は、親軍政党に有利になっているとの指摘がある。親軍政党は下院の126議席を取れば上院と合わせてプラユット氏を選任できる。

選挙は、タイ貢献党と、国民国家の力党、エリート層が支持する「民主党」による三つどもえの戦いとなった。民主党は伸び悩み、党首のアピシット元首相は責任を取って党首を辞任すると発表した。

[バンコク 25日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 教養としてのミュージカル入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月17号(3月10日発売)は「教養としてのミュージカル入門」特集。社会と時代を鮮烈に描き出すポリティカルな作品の魅力[PLUS]山崎育三郎ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

北朝鮮の金総書記、多連装ロケット砲の発射訓練視察=

ワールド

ロシアがイランに無人機「シャヘド」供与=ゼレンスキ

ワールド

トランプ氏、カーグ島再攻撃を示唆 イランとの取引「

ワールド

UAEフジャイラで石油積載一部停止、無人機攻撃受け
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 2
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革命をもたらす「新世代ドローン」とは?
  • 3
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目のやり場に困る」衣装...「これはオシャレなの?」
  • 4
    イラン攻撃のさなか、トランプが行った「執務室の祈…
  • 5
    ファラオが眠る王家の谷に残されていた「インド系言…
  • 6
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 7
    機内で「人生最悪」の経験をした女性客...後ろの客の…
  • 8
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 9
    ホルムズ封鎖で中国動く、イランと直接協議へ
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 8
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 9
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 10
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中