最新記事

エルサレム

トランプ「パレスチナが中東和平のテーブルに着かなければ支援停止」

2018年1月26日(金)16時53分

1月25日、トランプ米大統領は、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の席上、パレスチナがイスラエルとの和平を模索しなければ支援を打ち切ると述べた。写真はイスラエルのネタニヤフ首相と握手するトランプ米大統領。ダボスで撮影(2018年 ロイター/Carlos Barria)

トランプ米大統領は25日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の席上、パレスチナがイスラエルとの和平を模索しなければ支援を打ち切ると述べた。

トランプ大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相との会談後、パレスチナが先にペンス副大統領の訪問時に(アッバス・パレスチナ自治政府議長との)会談を拒否したことに言及。「1週間前、(パレスチナが)われらの素晴らしい副大統領との会談を拒否してわれわれに対して礼を失したときでも、われわれは何億ドルもの資金援助を拠出した。これは誰にも理解できない額であり、テーブルの上にある。だが、彼らが交渉の座に着かなければ、この資金は渡されない」と述べた。

アッバス議長の報道官は、米国がエルサレムをイスラエルの首都と認めたことで平和の仲介者の「座を降りた」と発言。ヨルダンから電話で「パレスチナの権利は取引の対象ではない。エルサレムは売り物ではない。米国は、エルサレムを首都と認めた決定を撤回しないかぎり、役割を果たすことはできない」と語った。

一方トランプ大統領は、パレスチナこそ交渉の座に着くべきと主張。「イスラエルは和平を望んでいると断言できる。(パレスチナも)和平を望むべき。さもなければ、われわれは今後、彼らと一切かかわらない」と述べた。

そのうえで、米政府は「パレスチナにとって素晴らしい提案」といえる和平案を用意しており、それは「何年にもわたって話し合われ、合意されている」ものだと説明した。ただ、詳細は明らかにしなかった。

[ダボス(スイス) 25日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

印南部ナイトクラブ火災、当局が原因調査命令 犠牲者

ワールド

ベセント米財務長官、大豆農場の売却明かす 倫理協定

ワールド

ゼレンスキー氏、和平めぐる米との協議「建設的だが容

ワールド

米USTR代表、中国の貿易合意履行「正しい方向」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 2
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカ…
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中