最新記事

朝鮮半島

北朝鮮、9日の南北会談を受け入れ 「平昌五輪を含む関係改善を協議」

2018年1月5日(金)12時04分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

板門店に設置されている韓国側のホットライン端末 REUTERS

<元旦に金正恩が発表した平昌五輪への北朝鮮代表団の派遣と朝鮮半島の緊張緩和に向けた動きは9日の板門店での会談に向けて進み出した>

北朝鮮は5日、韓国側が提案した1月9日の南北閣僚級会談を受け入れるとの連絡を復活した板門店のホットラインを通じて伝えてきた。

ニュース1など韓国メディアによると、5日午前10時16分ごろ、北朝鮮が韓国側に会談と関連したテレックスを送ってきたという。

韓国の祖国統一省のベク・テヒョン報道官は定例会見で「北朝鮮側は、高官級会談に向けて9日、板門店の平和の家に行くと連絡してきた」と語り、「平昌オリンピック競技大会を含む南北関係改善問題を議題にすると知らせてきており、実務的なやりとりは相互に文書を交わして進めることにした」と明らかにした。

北朝鮮側のメッセージは、リ・ソングォン祖国平和統一委員長名義で、宛名は韓国統一部のチョ・ミョンギョン統一部長官になっているという。

また、北朝鮮の平昌五輪代表団に財政的な支援をすることは国連制裁決議に違反するのではないか、という声が韓国国内で出ていることに関してベク報道官は「北朝鮮の平昌五輪参加に関連して、国際社会で北朝鮮への制裁決議違反などが発生しないようにすることが韓国政府の基本的立場だ」と述べ、「韓国政府の支援もそのような方法で準備する」と制裁決議を遵守することを強調。

さらに米国の制裁対象になっている北朝鮮高官が平昌五輪を訪問する可能性についても、「議論が発生しないように検討する」と付け加えた。

また「南北間の合意の後、IOC側とも競技をする必要があるため、(五輪参加の決定には)ある程度の時間が必要だ。北朝鮮側も来週中にIOCと競技を行う予定と聞いている」と付け加えた。

平昌五輪開催の2月9日まであと1ヶ月。韓国側は9日の会談に向けて、週末にも北朝鮮側からの連絡があることを予想し、当面は週末、休日にかかわらずホットラインを24時間稼働させる予定だという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

MUFG、印ノンバンクに40億ドル以上出資へ=関係

ワールド

訪日客11月は10.4%増、紅葉で好調続く 中国は

ビジネス

日経平均は反発、米雇用統計通過で安心感 AI関連も

ワールド

ブラジル中銀、金利据え置き戦略は適切と現時点で結論
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 7
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 8
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中