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『ボヘミアン・ラプソディ』を陰で支えた、クイーンの妻たち

2019年02月14日(木)17時10分
有元えり

プレイボーイ、ロジャーの女癖に泣かされた妻

ドラムのロジャー・テイラーは、プレイボーイを地で行く放埓なロックンローラーで知られている。その美貌から寄って来る女は数知れず。最初の妻ドミニク・ベイランドとの結婚はメンバーの中では遅い方だった。

ドミニクはヴァージン・レコード社長のアシスタントをしていただけに機転が利くタイプで、「ブレイク・フリー(自由への旅立ち)」のプロモーションビデオでメンバー全員に女装することを提案するなど、バンドの活動にも貢献する。男女2人の子どもを授かったものの、ロジャーの浮気癖は一向に治まらず、妻子を置き去りにしてモデルと逢引きしていたことで当時のタブロイド紙を賑わせたりもした。子どもの権利を守るため、ふたりの婚姻関係は2006年頃まで続いたとも言われている。

ロジャーはその間、浮気相手のデボラ・レング(89年「ブレイクスルー」のプロモーションビデオに出演するブロンドの美女)との間にも3人の子どもを設けている。

しかし、そのデボラとも2004年には破局。同じ年に30歳ほど年が離れた女優兼プロデューサーのサリナ・ポジーターと付き合い始めたことから、またしてもロジャーの女癖の悪さが囁かれた。勝気でビジネスの才覚もあるサリナとは、そのまま2010年に結婚。今年1月6日に行われた第76回ゴールデングローブ賞授賞式にも夫婦そろって登場し、仲睦まじい様子をアピールしている。

6人の子の父ディーキーは、妻と隠遁生活

クイーンのメンバーの中で、最も地に足のついた生活を好んだのが、ベーシストのジョン・ディーコンだ。温厚な性格で知られており、家庭を持ったのも早かった。大学時代に知り合った、教師を目指していたというべロニカ・テツラフと75年に結婚。その当時ジョンが書いた「マイ・ベスト・フレンド」は全英7位のヒット作になり、ソングライターとしての存在感を強めるきっかけにもなった。

真面目な人柄のベロニカとの間には6人の子どもに恵まれ、ジョン自身、子煩悩なマイホームパパとして家で過ごす時間をとても大事にしていたという。

フレディ亡き後は、「フレディの歌じゃないとクイーンじゃない」と音楽活動に消極的で、フレディの追悼コンサートにもブライアンとロジャーの説得で渋々出演を決めている。現在は表舞台からは完全に姿を消しているが、デイリー・メールによると、いまも初めての印税で買ったという家で、妻と静かに暮らしているようだ。

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