最新記事

中国

「寄付してくれたら結婚します」 白血病の妹を助けるための嘘で約1400万円

2018年6月8日(金)16時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

写真はイメージです。 LewisTsePuiLung-iStock

<貧しい家族の長女は我が身を投げ打って妹を助けようとしたけれど、結婚できると信じて寄付した人はどうなる...?>

ある中国人女性が、10代の妹を救いたい一心で吐いた嘘が話題を呼んでいる。

偽りの情報を発信したのは、河南省南部の出身のツィ・チャオ(23)。香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストが、ウェブサイト「The Paper」を引用して報じたところによると、チャオは白血病の妹の治療費を援助してくれたら結婚すると言って、寄付金を集めた。その額、80万元(約1400万円)。

(右の写真がツィ・チャオ。左は妹を看病する様子)


障害を持つ母親にごみ収集作業員の父親。到底足りない

チャオの家族は貧しい田舎から出てきた。ごみ収集作業員の父親の稼ぎは一カ月でわずか1000元(約1万7150円)。母親は身体に障害があるため働けない。

さらに、14歳の妹は病魔に冒され河南省鄭州市の病院に入院。姉は妹の世話をするために幼稚園教諭の仕事から離れて献身的に看病する日々だ。妹の治療費を賄えるほどの余裕はない。

妹の治療費を集めようと、まず妹の通う学校がウェブサイトを通じて寄付を呼び掛けた。しかし、これでは十分な金額に届かなかった。そうこうしている間にも、刻一刻と悪化する妹の容態。姉は焦りを募らせた。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ネパール首相が辞任、反汚職デモ激化 首都空港が閉鎖

ビジネス

独VW、AIに最大10億ユーロ投資へ コスト削減目

ワールド

ロシアがウクライナ東部空爆、20人以上死亡 ゼレン

ビジネス

英中銀の6カ月物オペ、利用額が20年以降で最多
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 3
    エコー写真を見て「医師は困惑していた」...中絶を拒否した母親、医師の予想を超えた出産を語る
  • 4
    石破首相が退陣表明、後継の「ダークホース」は超意…
  • 5
    ドイツAfD候補者6人が急死...州選挙直前の相次ぐ死に…
  • 6
    もはやアメリカは「内戦」状態...トランプ政権とデモ…
  • 7
    世論が望まぬ「石破おろし」で盛り上がる自民党...次…
  • 8
    「ディズニー映画そのまま...」まさかの動物の友情を…
  • 9
    ロシア航空戦力の脆弱性が浮き彫りに...ウクライナ軍…
  • 10
    金価格が過去最高を更新、「異例の急騰」招いた要因…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 4
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習…
  • 5
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 6
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 7
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 8
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 9
    「よく眠る人が長生き」は本当なのか?...「睡眠障害…
  • 10
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中