最新記事
SDGsパートナー

自給自足の自然エネルギーでホテルを運営。星野リゾート 軽井沢ホテルの環境経営とは

2023年11月6日(月)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
「星のや軽井沢」施設全景

「星のや軽井沢」施設全景

<『星のや軽井沢』では、100年前から続けている自家用水力発電等で化石エネルギーに頼らない経営を目指している>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


昨今の観光産業において、エネルギーや二酸化炭素の削減が世界的に課題となる中で、長野県・軽井沢にあるリゾートホテル「星のや軽井沢」では、およそ100年前から消費エネルギーの一部を自給自足するなど、環境に配慮した経営を推進している。

自然エネルギー活用で、消費エネルギーの約70%自給自足を達成

「星のや軽井沢」は、豊かな自然に恵まれた長野県・軽井沢にあるリゾートホテルだ。星のや軽井沢では、環境に配慮しつつ、自社の企業価値を高める「環境経営」を1992年から実践している。

環境経営の活動は、施設面から環境へ配慮する「ゼロエミッション」、二酸化炭素の削減に貢献する「自然エネルギーの活用」、自然資源を守りながら持続的に観光資源として活用する「エコツーリズム」という3つの要素で構成されている。

このうち「自然エネルギーの活用」は、豊かな自然環境の上に成り立つリゾートとして、環境負荷を最低限にし、自ら使うエネルギーは出来るだけ自給していくという思いのもと、開業当初より推進されてきたものだ。

主なエネルギー源として、施設内を流れる水源を利用した自家水力発電と、掛け流し温泉の排湯熱、地下から回収した地中熱を活用。これに加え、建築上の工夫も組み合わせることで、厨房で使用するプロパンガスと、自動車のガソリンを除き、化石燃料を使うことなく、消費エネルギーのうち、約70%のエネルギーを敷地内で生み出すことに成功している。

sub1.jpg

「星のや軽井沢」の水力発電所

「さらに、2022年に顧客のためのEV充電設備を設置したり、2023年にはエリア送迎にEV車の導入を行いました。これにより、宿泊客に対して、移動時から滞在時まで二酸化炭素排出の少ない、環境に配慮された旅の提供を実現することができました」と、星のや軽井沢総支配人の赤羽亮祐氏は話す。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

独がイスラエルへの軍用品輸出停止、ガザ方針に反発 

ビジネス

中国、ドイツ最大貿易相手国に復帰の公算 独対米輸出

ビジネス

中国の花形バンカー、2年半ぶり釈放 華興資本の包凡

ワールド

イスラエルのガザ全域軍事支配、国連「即時中止を」
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの母子に遭遇したハイカーが見せた「完璧な対応」映像にネット騒然
  • 2
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 5
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 6
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 7
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 8
    バーボンの本場にウイスキー不況、トランプ関税がと…
  • 9
    経済制裁下でもロシア富豪はますます肥え太っていた…
  • 10
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 8
    メーガンとキャサリン、それぞれに向けていたエリザ…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 10
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中