最新記事

破壊的イノベーター

無加工のヌードを投稿、美の常識を破壊する「ボディーニュートラル」の実践者

2022年2月1日(火)11時15分
ダイアン・ハリス
リゾ

GONZALES PHOTO-THOMAS RASMUSSEN-PYMCA-AVALON-UNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY IMAGES

<Newsweekが選出する「破壊的イノベーター50」の1人。ありのままの美で社会の意識を改革する歌手/ラッパー/活動家のリゾ>

どんな体形でも美しく、の「ボディーポジティブ」なんてもう古い。

若者の新たなロールモデルとなった歌手でラッパーのリゾは、ソーシャルメディアで「ボディーニュートラル」を提唱し、自ら体を張って実践している。

目標は、美の多様な定義を世に受け入れさせ、「現実の自分はそれほど美しくないから写真をデジタル加工しなければ」と思わせる社会の空気を変えることだ。

リゾはツイッターやインスタグラムを拡声器代わりに、自身の曲線美やファッションセンス、見事なトゥワークダンスを披露している。

昨年4月には、スキンケアブランド「ダヴ」のブランドアンバサダーとして自己肯定感を高めるプロジェクトに参加することを発表した際、無加工のヌード写真をSNSに投稿した。

最新シングル「ルーマーズ」には、女性をけなしてばかりいるやからをたしなめるフレーズも登場する。

最新シングル「ルーマーズ」

アメリカで開催されたアートフェアでは、絵の具を塗りたくった尻をキャンバスに押し付けて絵を描き、「ザ・ボディー」と書かれた白いレオタード姿でステージに登場した。

リゾが伝えたいメッセージは、ありのままの自分を受け入れようということ。そして彼女は、人からどう見られるかよりも自身の内面の美しさを見つめる方向に世間の風潮をシフトさせたいと考えている。

「もうクタクタ」とリゾは言う。「そんなのっておかしいし、本当ならこれ以上この話はしたくない。私たちは皆、ボディーニュートラルであるべき」

●リゾ
歌手/ラッパー/活動家

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、加・メキシコ首脳と貿易巡り会談 W杯抽

ワールド

プーチン氏と米特使の会談「真に友好的」=ロシア大統

ビジネス

ネットフリックス、ワーナー資産買収で合意 720億

ビジネス

米国株式市場=小幅高、利下げ期待で ネトフリの買収
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 7
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中