最新記事

ビジネス

試食・試飲・試供品だけのための実店舗という新概念

サンプル商品だけを提供する米国発の「サンプリングラボ」は小売りを変えるか

2015年10月23日(金)17時31分
Social Design News

すべて無料です まずウェブサイトでユーザー登録をし、それからオレゴン州ポートランドにある店舗を訪れてサンプルを試し、フィードバックをするだけ

 サンプリングの意味は、これから少し色合いを変えていく。

 初期投資コストが下がり、限界コストも下がる中、商品はますます多品種となり、社会はそのカラフルな色合いを強めていく。Amazonのハンドメイドマーケットへの進出(Handmade at Amazon)は、象徴的ニュースであった。そんな中で、サンプル提供のあり方も変わっていく。

SamplingLab」(クリックすると、サイトに繋がります)は、米国ポートランドにオープンするその名の通り"サンプルを提供する"常設のお店である.

 訪れた顧客は1日1つ、サンプルを食べたり利用したりすることができ、それに対してフィードバックを返す。

 今、世に出る前の商品等を見る機会というのは、劇的に増えている。クラウドファンディングの登場が大きな要因だ。その結果、「購入」の新しいカタチが生まれている。

 このSamplingLabも、単にサンプルを提供するお店ではない。世に出る前の商品を無料で体感できるエンターテインメント小売店と言ってもいいかもしれない。

 アプリ経由でフィードバックを返すのだが、自分が関わり、欲しいと思った商品が新発売されたらプッシュ通知が来る、という機能だってきっと搭載されるに違いない。これは、新たな小売りのあり方を提案するモデルなのである。

 サンプルという概念は、これから、新たな魅力を発するようになる。その最大の魅力は、小売りの新たなカタチを提案するところにあるのかもしれない。

※当記事はSocial Design Newsの提供記事です
sdnlogo200.jpg


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米10月求人件数、1.2万件増 経済の不透明感から

ビジネス

次期FRB議長の条件は即座の利下げ支持=トランプ大

ビジネス

食品価格上昇や円安、インフレ期待への影響を注視=日

ビジネス

グーグル、EUが独禁法調査へ AI学習のコンテンツ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「財政危機」招くおそれ
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 8
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    ゼレンスキー機の直後に「軍用ドローン4機」...ダブ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中