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トランプVSマスク「世紀の大喧嘩」がマスク降伏で決着するまでの内幕
新聞は2人の対立を面白おかしく書き立てたが…(6月6日の紙面) CARLOS BARRIAーREUTERS
<あれほどの蜜月っぷりから絶縁並みに衝突した原因は、マスクが「オレの時代」だと勘違いして出しゃばったせい? 結果はトランプの圧勝で...>
イーロン・マスクの資産は約3500億ドル。おそらく世界初の資産1兆ドルを達成する可能性が高い人物だ。しかし、今はトランプ時代。マスクは交通輸送と宇宙旅行に革命をもたらしたが、カジノ経営に失敗した男によって打ちのめされた。
マスクは自身が所有するX(旧ツイッター)でトランプ米大統領肝煎りの税制・歳出法案を「忌まわしい」と罵倒。大統領をアメリカで最も悪名高い小児性愛者と関連付けた。だが世界一の大富豪も、独裁志向のアメリカ大統領には太刀打ちできないことが明らかになった。マスクは大統領に謝罪し、膝を屈して降伏した。
トランプは「わが国の予算、何十億、何百億ドルのカネを節約する最も簡単な方法は、イーロン(の会社)への補助金と契約を打ち切ることだ」とうそぶいた。この大統領は国家を自分の気まぐれや願望と一体化した事実上の個人口座のように考えている。
ばかげた主張だが、争いはトランプの圧勝だった。共和党員を対象にした調査では74%がトランプを支持、マスク支持はわずか6%だった。バンス副大統領とワイルズ大統領首席補佐官がマスクに電話でトランプへの謝罪を求めた時点で勝負はついた。
対立のきっかけの1つは、トランプ政権がマスクの友人ジャレド・アイザックマンのNASA長官指名を撤回したことだろう。撤回理由は、2024年大統領選でトランプを強く支持したアイザックマンに民主党議員への寄付歴があったためらしい。
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