コラム

リーダーシップ論で見る安倍晋三の成績表

2020年09月09日(水)11時30分

最も重要な基準は、100年後の世界史の本でどう評価されるかだ。安倍は日本の憲政史上最も長く首相を務めた。首相就任前、日本経済は4年連続で物価が下落し、危機的状態にあったが、首相就任後は1年を除く全ての年で物価が上昇し、71カ月連続プラス成長という過去最高に迫る記録を達成した。外国人労働者は5年間で2倍になり、優秀な人材の流入が飛躍的に増えたことで、日本は「イノベーション経済」で他国と競争する態勢を整えた。

今から100年後、私のひ孫たちが大きな影響を与えた日本のリーダーたちの解説文に目を通したとき、そこにはきっと安倍の名前があるはずだ。90点。

3つの評価基準の平均を総合点とするなら、約80点というところだろう。

<2020年9月15日号掲載>

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9月15日号(9月8日発売)は「米大統領選2020:トランプの勝算 バイデンの誤算」特集。勝敗を分けるポイントは何か。コロナ、BLM、浮動票......でトランプの再選確率を探る。


プロフィール

サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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