米が制限順守ならロシアも同調、新START失効でラブロフ外相
写真はロシアのラブロフ外相。モスクワで6日撮影。Alexander Zemlianichenko/Pool via REUTERS
[モスクワ 11日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相は11日、今月失効した米ロ間の「新戦略兵器削減条約(新START)」に関し、「大統領が宣言したモラトリアム(自主的制限)は引き続き有効だが、それは米国が制限を超えない場合に限られる」とロシア下院で発言した。米国が新STARTで規定されていたミサイルや弾頭の保有量制限を守れば、ロシアも同調するとの立場を強調した。
ラブロフ氏は「米国は当面、こうした数量を順守するだろう」と述べたものの、根拠については説明しなかった。米国との「戦略対話」の開始を望んでいるとも述べた。
新STARTを巡っては、ロシアのプーチン大統領が失効後も1年間は制限を順守することを提案したが、トランプ米大統領は新STARTを延長するのではなく「新たに改良を加えて近代化された」条約を策定することに意欲を示し、足並みがそろわなかった。
新STARTの失効により、急速に軍備増強を進めている中国を含めた3カ国による軍拡競争への懸念が高まっている。一部の米国の政治家やアナリストは、新たな脅威を踏まえれば、米国が軍備増強に踏み出すことは適正だとの指摘も出ている。
英王立国際問題研究所(チャタムハウス)の安全保障アナリスト、ジョージア・コール氏は、ロシアが開発中の新たな核システムは新STARTの枠外のため、自国では開発を継続できる一方、米国が条約の制限を破った場合には米国を非難できる、とロシア側の狙いを分析。ロシアはウクライナとの戦闘長期化で国家予算が逼迫しているものの、米国が核開発を進める場合には対抗することになるとした。その一方で「ロシアは通常兵器の能力再構築も必要だ」とし、そのために米国に核兵器の増強を自制するよう促していると指摘した。
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