ニュース速報
ワールド

米が挑発強めていると金与正氏、北朝鮮の核抑止力強化「正当」

2025年03月04日(火)10時49分

3月4日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹である金与正氏は、トランプ米政権が「挑発」を強めていると批判し、北朝鮮の核抑止力強化を正当化する行為だと述べた。写真は2日に韓国・釜山に入港した米空母「カール・ビンソン」の甲板上の米軍機。3日に代表撮影(2025年 ロイター)

Joyce Lee

[ソウル 4日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹である金与正氏は、トランプ米政権が「挑発」を強めていると批判し、北朝鮮の核抑止力強化を正当化する行為だと述べた。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が4日に報じた。

与正氏は、米空母「カール・ビンソン」が2日に韓国に入港したことに反発し、この行動は北朝鮮に対する「対決政策」の一環だと述べた。

「米国は今年に新政権が誕生するや否や、前政権の敵対政策を引き継いで、北朝鮮に対する政治的、軍事的挑発を強化している」と主張。

「北朝鮮が核戦争抑止力を無期限に強化する十分な正当性を提供している」と述べた。

韓国国防省は4日、与正氏の発言は北朝鮮の核ミサイル開発を正当化するための欺瞞(ぎまん)に過ぎないと指摘。

「北朝鮮の核兵器は決して容認できない。北朝鮮が生き残る唯一の方法は、核(兵器)に対する執着と妄想を捨てることだ」と声明で述べた。

韓国海軍は2日、米空母が北朝鮮に対する武力を誇示するため、南部の港湾都市釜山に到着したと発表した。

米空母の韓国入港は1月の第2次トランプ政権発足以降初めて。

与正氏はまた、米国、日本との合同訓練の一環として朝鮮半島上空に米軍の戦略爆撃機B─1Bが展開されたことや、2月にドイツ・ミュンヘンで開催された安全保障会議で3カ国が北朝鮮の非核化を目指すと表明したことにも反発した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、メキシコなどの麻薬組織へ武力行使検討 

ビジネス

米国株式市場=S&P小幅安、FOMC結果待ち

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、雇用市場に依然底堅さ

ビジネス

米NEC委員長「利下げの余地十分」、FRBの政治介
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「財政危機」招くおそれ
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 8
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    ゼレンスキー機の直後に「軍用ドローン4機」...ダブ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中