ニュース速報

ワールド

NATO、移民問題を監視へ 加盟国の不安定化リスクと明記

2022年06月30日(木)10時34分

 北大西洋条約機構(NATO)は6月29日の首脳会議で採択した今後10年間の防衛・安全保障の指針となる「戦略概念」で、移民の不規則な大量流入について、敵対勢力が加盟国の安定を損ねる目的で利用し得る「複合的脅威」の一つになっていると指摘した。写真はベラルーシのポーランド国境付近で、食事の配給を受けるため並ぶ移民ら。2021年12月撮影(2022年 ロイター/Maxim Shemetov)

[マドリード 29日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)は29日の首脳会議で採択した今後10年間の防衛・安全保障の指針となる「戦略概念」で、移民の不規則な大量流入について、敵対勢力が加盟国の安定を損ねる目的で利用し得る「複合的脅威」の一つになっていると指摘した。

戦略概念に移民の脅威を含めることは、首脳会議のホスト国スペインなどNATO周縁国が要求していた。

スペイン領メリリャに隣接するモロッコから多数の移民が不法に越境したり、ポーランドのベラルーシとの国境付近に難民が大量に押し寄せた昨年の問題など、隣国が政治的な意図をもって移民を送り込む問題が相次いでいる。

戦略概念は今後10年間に監視すべき問題として移民の流入に2度言及し、NATO南方が安定に対する新たなリスク要因になっているとした。

「アフリカと中東における紛争、脆弱性、不安定性はNATOとパートナー国の安全保障に直接影響を与える」と記した。

モロッコからメリリャに越境を試みた移民のうち少なくとも23人が死亡した先週の事件を受け、メリリャやスペイン領セウタに北大西洋条約の集団防衛条項(第5条)が適用されるかどうかについて議論が起きていた。

スペイン政府筋は、戦略構想の文言はスペイン南部の飛び地を明示的に含むことで疑念を払拭していると語った。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、レバノン攻撃継続なら停戦離脱も トランプ氏

ワールド

ホルムズ通過の安全確保に懸念、大手海運各社 再開に

ワールド

トランプ氏、体制変更後のイランと制裁緩和を協議 武

ビジネス

米デルタ航空、燃料急騰が業績圧迫 業界再編の可能性
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 2
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 3
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命防衛隊と消耗戦に
  • 4
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 5
    キッチンスポンジ使用の思いがけない環境負荷...マイ…
  • 6
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 7
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 8
    アメリカとイランが2週間の停戦で合意...ホルムズ海…
  • 9
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 10
    【後編】BTS再始動、3年9カ月の沈黙を経て──変わる音…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 4
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 9
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 10
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中