ニュース速報

ワールド

米韓国防相、北朝鮮抑止策の見直しで合意 韓国の役割拡大へ

2021年12月02日(木)17時39分

韓国の徐旭(ソ・ウク)国防相は2日、米国が現在2万8500人規模の在韓米軍について、今後も現行水準を維持すると表明したと述べた。オースティン米国防長官との会談後に語った。写真はソウルで撮影(2021年 ロイター)

[ソウル 2日 ロイター] - オースティン米国防長官と韓国の徐旭(ソ・ウク)国防相は2日、ソウルで会談し、北朝鮮に対する抑止策を見直し、更新していく方針を明らかにした。また地域における韓国の役割を拡大すると強調した。

オースティン氏は会談後の会見で、北朝鮮のミサイル・兵器開発が地域の安全保障をますます脅かしているとの認識を示した。

今回の共同声明には「台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性」が初めて盛り込まれた。これは5月にワシントンで文在寅(ムン・ジェイン)大統領とバイデン大統領との会談後に発表された声明と同じ表現。

オースティン氏は北朝鮮に対しては信頼し得る抑止戦力に裏付けられた外交アプローチが最善だとし、米国は北朝鮮に対話に応じるよう呼び掛けていると述べた。

<安全保障環境の変化>

オースティン氏は米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長とともに米韓定例安保協議に出席し、北朝鮮との衝突を想定した作戦計画などを韓国側と話し合った。

徐氏は安全保障環境の変化の変化を受けて、両国は作戦計画を更新し、作戦指揮を見直すことで合意したと明らかにした。

会見で「2010年に策定された戦略企画指針(SPG)はまだ有効だ」とした上で「しかし北朝鮮の脅威や、米韓の防衛改革による変化、指揮制度の構造、全体的な戦略環境などを反映した新たな作戦計画が必要との認識を共有した」と語った。

現在2万8500人規模の在韓米軍について、米国が今後も現行水準を維持すると表明したと明らかにした。

また、米韓連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管問題について、条件を満たす上で進展があったと述べた。将来の司令部の運用能力を来年評価することで合意したという。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国外相がアフガン訪問、鉱物資源探査や一帯一路参加

ビジネス

米国株式市場=ナスダック・S&P続落、ハイテク株に

ワールド

NATO制服組トップ、ウクライナ「安全保証」米主導

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、トランプ氏のFRB理事辞任
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 2
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 3
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自然に近い」と開発企業
  • 4
    夏の終わりに襲い掛かる「8月病」...心理学のプロが…
  • 5
    広大な駐車場が一面、墓場に...ヨーロッパの山火事、…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    習近平「失脚説」は本当なのか?──「2つのテスト」で…
  • 8
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 9
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 10
    【クイズ】沖縄にも生息、人を襲うことも...「最恐の…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 4
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 7
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 8
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 9
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 10
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中