ニュース速報

ワールド

イランが協力しなければIAEAの臨時理事会開催も=米国

2021年11月26日(金)08時14分

11月25日、米国はイランが国際原子力機関(IAEA)に協力しなければ、IAEAは年内に臨時会合を開かざるを得ないとの見方を示した。写真はウィーンのIAEA本部で9月撮影(2021年 ロイター/Leonhard Foeger)

[ウィーン 25日 ロイター] - 米国は25日、イランが国際原子力機関(IAEA)に協力しなければ、IAEAは年内に臨時会合を開かざるを得ないとの見方を示した。

イランはカラジにある核関連施設に監視カメラ再度設置するためのIAEAのアクセスを拒んでいる。

IAEAは、未申告の場所で発見されたウラン粒子の出所についてイランに回答を求めている。またイランは査察官に対して「過度に侵略的な身体検査」行っていると主張している。

米国はIAEA理事会への声明で「イランの非協力的な姿勢が直ちに是正されない場合、理事会は危機に対処するため年内に臨時会合を開かざるを得ないだろう」と述べた。

米国は声明で、特にカラジの核関連施設の監視カメラ再設置に言及している。同施設では、ウラン濃縮に用いる遠心分離機の部品を製造している

カラジの核関連施設は6月に破壊されており、イランはイスラエルによる攻撃だと主張している。設置されていたIAEAのカメラ4台のうち1台が破壊され、記録されていた映像もなくなっている。イランはその後、カメラを全て撤去した。イスラエルはこの件に関してコメントしていない。

IAEAのグロッシ事務局長は24日、カラジの核関連施設が再稼働しているかは不明だと述べ、合意まで残り時間が少なくなっていると懸念を示した。

臨時理事会は、イランに対する決議を行うことを目的としている可能性が高く、そうなればイランの反発は必至。29日に再開する核合意の再建協議にも影響が及ぶ恐れがある。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米住宅金融2社、IPOなら株価大幅上昇へ=「ビッグ

ビジネス

日経平均は小幅続伸で寄り付く、一時マイナス転換も 

ワールド

ウクライナ、9日に米と修正和平案共有 欧州首脳との

ワールド

イスラエル当局、UNRWA東エルサレム事務所を強制
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    米、ウクライナ支援から「撤退の可能性」──トランプ…
  • 10
    死刑は「やむを得ない」と言う人は、おそらく本当の…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中