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イランが協力しなければIAEAの臨時理事会開催も=米国
11月25日、米国はイランが国際原子力機関(IAEA)に協力しなければ、IAEAは年内に臨時会合を開かざるを得ないとの見方を示した。写真はウィーンのIAEA本部で9月撮影(2021年 ロイター/Leonhard Foeger)
[ウィーン 25日 ロイター] - 米国は25日、イランが国際原子力機関(IAEA)に協力しなければ、IAEAは年内に臨時会合を開かざるを得ないとの見方を示した。
イランはカラジにある核関連施設に監視カメラ再度設置するためのIAEAのアクセスを拒んでいる。
IAEAは、未申告の場所で発見されたウラン粒子の出所についてイランに回答を求めている。またイランは査察官に対して「過度に侵略的な身体検査」行っていると主張している。
米国はIAEA理事会への声明で「イランの非協力的な姿勢が直ちに是正されない場合、理事会は危機に対処するため年内に臨時会合を開かざるを得ないだろう」と述べた。
米国は声明で、特にカラジの核関連施設の監視カメラ再設置に言及している。同施設では、ウラン濃縮に用いる遠心分離機の部品を製造している
カラジの核関連施設は6月に破壊されており、イランはイスラエルによる攻撃だと主張している。設置されていたIAEAのカメラ4台のうち1台が破壊され、記録されていた映像もなくなっている。イランはその後、カメラを全て撤去した。イスラエルはこの件に関してコメントしていない。
IAEAのグロッシ事務局長は24日、カラジの核関連施設が再稼働しているかは不明だと述べ、合意まで残り時間が少なくなっていると懸念を示した。
臨時理事会は、イランに対する決議を行うことを目的としている可能性が高く、そうなればイランの反発は必至。29日に再開する核合意の再建協議にも影響が及ぶ恐れがある。