ニュース速報

ワールド

米印2プラス2、機密情報共有で協定 中国の脅威に対抗

2020年10月28日(水)00時00分

10月27日、ポンペオ米国務長官(左から2人目)は、米国とインドは協力して中国による安全と自由への脅威に立ち向かう必要があると訴えた。ニューデリーで代表撮影(2020年 ロイター)

[ニューデリー 27日 ロイター] - 米国とインドは27日、衛星や地図データなど機密情報を共有する協定に署名した。ポンペオ米国務長官は両国が協力して中国による安全と自由への脅威に立ち向かう必要があると訴えた。

ポンペオ氏は26日にエスパー国防長官と共にインドを訪問。中印両軍によるヒマラヤ国境付近での衝突を受け地政学的な緊張が高まる中、米印の外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)が開催された。

ポンペオ氏は会議後、「われわれ民主主義国家が米印、ひいては自由主義世界に属する国民への保護を強める中で、大きな問題が起こっている」と指摘。「中国共産党が民主主義や法の支配、透明性、自由かつ開放的で繁栄したインド洋・西太平洋地域の基盤と航海の自由の支持者ではないことを、米印の首脳陣および国民は一段と明確に認識している」と述べた。

エスパー氏は記者会見で、新たな協定は米印の軍事的な協力を促進する「重要なマイルストーン」だとし、米国はインドに戦闘機や無人機を追加で売却する計画とした。

今回の協定により、インドはミサイルや武装した無人機の目標設定に必要不可欠とされる地図、海図、航空図データへのアクセスが認められるほか、米国がインドに高度な航行補助装置や航空電子機器を提供することも可能になる。

一方、中国はポンペオ氏の主張を否定。中国外務省の汪文斌報道官は記者会見で、「われわれはポンペオ氏に対し、冷戦時代のメンタリティーやゼロ・サム的な考え方を放棄するよう要請する。『中国の脅威』と言及するのはやめてもらいたい」と述べた。

*情報を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:ウクライナ和平協議、忘れられたロシア政治

ビジネス

ステランティス、28年までに仏生産台数を11%削減

ワールド

香港、火災調査で独立委設置へ 修繕工事監督も対象

ビジネス

米政権、チップレーザー新興企業xLightに最大1
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯終了、戦争で観光業打撃、福祉費用が削減へ
  • 2
    【クイズ】1位は北海道で圧倒的...日本で2番目に「カニの漁獲量」が多い県は?
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 5
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 8
    中国の「かんしゃく外交」に日本は屈するな──冷静に…
  • 9
    600人超死亡、400万人超が被災...東南アジアの豪雨の…
  • 10
    メーガン妃の写真が「ダイアナ妃のコスプレ」だと批…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中