ニュース速報

ワールド

北朝鮮、外相に軍出身の李善権氏 外交手腕は未知数

2020年01月21日(火)15時17分

 1月20日、北朝鮮は先週、外交関係のある国々に対し、李容浩(リ・ヨンホ)氏に代わって軍出身の李善権(リ・ソングォン)氏(写真中央)が外相に就任したと通知した。2018年1月撮影。代表撮影(2020年 ロイター)

[ソウル 20日 ロイター] - 北朝鮮は先週、外交関係のある国々に対し、李容浩(リ・ヨンホ)氏に代わって軍出身の李善権(リ・ソングォン)氏が外相に就任したと通知した。ソウルの外交筋がロイターに明らかにした。

李容浩氏は職業外交官で、長年にわたって米国との交渉に携わってきたが、過去2年ほどは公の場に姿を見せることが減っていた。

北朝鮮情報サイトのNKニュースは18日、複数の匿名の北朝鮮関係者の話として、李容浩外相が職を解かれ、2018年4月の南北首脳会談で重要な役割を果たした

祖国平和統一委員会(CPRK)前委員長の李善権氏が後任となると報じていた。[nL4N29O01F]

在ソウルのアナリストらによると、李善権氏に外交経験はほとんどなく、米国との交渉が行き詰まる中で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が党や軍の忠誠を頼みの綱としていることを浮き彫りにしている。

アナリストらは、外相の交代が行き詰まっている米国との非核化交渉に与える具体的な影響はまだ分からないが、李善権氏は韓国との交渉の場で度々強硬な姿勢をあらわにすることがあったという。

前任の李容浩氏と違い、李善権氏は核問題や米国との交渉に携わった経験はまったくないが、近隣諸国との交渉を率いることはあったという。

昨年は短距離弾道ミサイル発射実験を視察する金正恩委員長の傍らで、軍や軍需企業の幹部らの姿が見られることが増えていた。

*見出しの表記を修正しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ロビンフッド、EU利用者が米国株を取引できるトーク

ワールド

トランプ氏、シリア制裁解除で大統領令 テロ支援国家

ビジネス

ECBの次回利下げ、9月より後になる公算=リトアニ

ワールド

トランプ氏、日本に貿易巡る書簡送付へ 「コメ不足な
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とんでもないモノ」に仰天
  • 3
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。2位は「身を乗り出す」。では、1位は?
  • 4
    「パイロットとCAが...」暴露動画が示した「機内での…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引き…
  • 7
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 8
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 9
    飛行機のトイレに入った女性に、乗客みんなが「一斉…
  • 10
    顧客の経営課題に寄り添う──「経営のプロ」の視点を…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 7
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 8
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中