ニュース速報

ワールド

米農産品輸入は市場原理に基づく、他の供給国に影響せず=中国副首相

2020年01月17日(金)00時12分

 中国の劉鶴副首相(写真左)は、リスク防止を重視しつつ資本勘定の開放や人民元の国際化を推進するとの方針を示した。16日付の人民日報が報じた。15日、米ホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)

[北京 16日 ロイター] - 中国の劉鶴副首相は、米国と署名した貿易交渉を巡る「第1段階の合意」について、輸入は市場原理に基づいて行われるため、今回の合意で中国に農産品を輸出する他の国に影響は及ばないとの考えを示した。国営テレビの中国中央電視台(CCTV)が16日、報じた。

米中は15日、第1段階の通商合意に署名。合意の下、中国は2020年に少なくとも125億ドルの米農産物を追加的に購入し、21年は17年実績の240億ドルを少なくとも195億ドル上積みする。

CCTVによると副首相は記者団に対し、中国企業は消費者のニーズや市場の需給に基づいて米農産物を輸入するとし、「中国市場は今や国際市場の極めて需要な一部分となっている。いかなる国も好きなだけ中国に輸出できるわけではない。輸出品に競争力があることが必要となる」と述べた。

米中の第1段階の合意を巡っては、中国が具体的にどのように米国からの輸入を拡大できるのか疑問が出ている。中国に本拠を置く穀物トレーダーは、合意内容の達成に向け中国は農産品市場に介入する必要があると指摘。「国有企業への輸入要請や割当制の導入など、ある程度の政府介入があるだろう」と述べた。

また、16日付の人民日報によると、劉副首相はリスク防止を重視しつつ資本勘定の開放や人民元の国際化を推進するとの方針を示した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:米企業の利益成長率、鈍化の見通し AI投

ワールド

公明が自民との連立離脱、「政治とカネ」で溝埋まらず

ワールド

公明の連立離脱、「政治とカネ」終止符打ちたいとの意

ワールド

マクロン仏大統領、新首相指名控え主要政党党首らと会
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル賞の部門はどれ?
  • 4
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 5
    50代女性の睡眠時間を奪うのは高校生の子どもの弁当…
  • 6
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 7
    史上最大級の航空ミステリー、太平洋上で消息を絶っ…
  • 8
    底知れぬエジプトの「可能性」を日本が引き出す理由─…
  • 9
    いよいよ現実のものになった、AIが人間の雇用を奪う…
  • 10
    米、ガザ戦争などの財政負担が300億ドルを突破──突出…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 6
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 9
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 10
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中