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景気低迷時、財政出動の役割大きい=英中銀総裁
10月16日、イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁(写真)は、国内の景気低迷時には、銀行の貸出を後押しする措置などで対応するが、政府の財政出動が果たす役割も大きいとの考えを示した。9月にニューヨークで撮影(2019年 ロイター/MIKE SEGAR)
[ボストン 16日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は16日、国内の景気低迷時には、銀行の貸出を後押しする措置などで対応するが、政府の財政出動が果たす役割も大きいとの考えを示した。ハーバード大学で行われたイベントで語った。
欧州連合(EU)からの合意なき離脱となった場合に経済への影響が想定されるなか、カーニー総裁は、経済が打撃を受けた場合には、恐らく、カウンターシクリカル資本バッファーを現行の1%からゼロ%に引き下げると述べた。
ただ、中銀の対応を政府による財政出動が補完することを望んでいる、と説明した。
ジャビド英財務相は、ブレグジット後の景気浮揚を狙い、インフラ部門への公共投資を拡大する可能性を示している。
総裁は、金利がゼロ%近辺となり、通常の金融政策が効力を失う「流動性の罠」に世界経済が陥りつつあると指摘。それにより、政府の財政出動の役割は一段と高まっていると強調した。