ニュース速報
ビジネス

現代自、関税対策チーム設置 メキシコ生産の一部を米国へ移管

2025年04月24日(木)19時59分

韓国の現代自動車は24日、米国の関税に対応するためのタスクフォースを設置したと発表した。現代自の新型NEXO、ソウル・モビリティー・ショーで3日撮影(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji/File Photo)

Hyunjoo Jin Joyce Lee Heekyong Yang

[ソウル 24日 ロイター] - 韓国の現代自動車は24日、米国の関税に対応するためのタスクフォースを設置したと発表した。スポーツ用多目的車(SUV)「ツーソン」の一部生産をメキシコから米国に移管したことも明らかにした。

さらに、韓国で生産し米国に輸出している一部車両について、生産拠点を他の地域に移管することも検討していると述べた。

トランプ米政権は2日から自動車に25%の関税を課しており、5月3日までに自動車部品にも25%の関税を課すとしている。

タスクフォースは米国の関税が同社の財務に与える影響を最小限に抑えることを目指すとしている。また、米国での自動車部品の現地調達率を引き上げる計画も策定する予定。

現代自はツーソンの一部生産をアラバマ工場に移管するが、昨年メキシコで生産されたのは約1万6000台と、比較的小規模にとどまる。

同時に発表した第1・四半期決算は、営業利益が2%増の3兆6000億ウォン(25億ドル)と、第1四半期としては過去最高益を記録した。市場予想とほぼ一致した。

ウォン安が営業利益を6010億ウォン押し上げ、米国や欧州での販売奨励金(インセンティブ)の増加や、利益率の高いSUVの販売減少といったマイナス要因を打ち消した。また、ハイブリッド車の販売が40%増と好調だった。

米国におけるディーラー向け車両販売台数は1%増にとどまったが、消費者への販売は関税導入前の駆け込み需要により11%増加した。

通年の業績見通しは売上高が3─4%増、営業利益率は7.0─8.0%とし、1月の予想を据え置いた。

韓国政府は24日に米国と通商交渉を行う予定だが、韓国投資証券のアナリスト、キム・チャンホ氏は、韓国側が大幅な譲歩をしない限り、自動車関税に関する早期の合意は期待できないとの見方を示した。「自動車に対する関税リスクは他の品目よりも大きいとみている」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

パキスタンとアフガン、即時停戦に合意

ワールド

台湾国民党、新主席に鄭麗文氏 防衛費増額に反対

ビジネス

テスラ・ネットフリックス決算やCPIに注目=今週の

ワールド

米財務長官、中国副首相とマレーシアで会談へ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「実は避けるべき」一品とは?
  • 4
    ニッポン停滞の証か...トヨタの賭ける「未来」が関心…
  • 5
    ギザギザした「不思議な形の耳」をした男性...「みん…
  • 6
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 7
    自重筋トレの王者「マッスルアップ」とは?...瞬発力…
  • 8
    「中国は危険」から「中国かっこいい」へ──ベトナム…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 5
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 6
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 7
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 8
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 9
    「欧州最大の企業」がデンマークで生まれたワケ...奇…
  • 10
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中