ニュース速報
ビジネス

スウェーデン中銀、政策金利据え置き 「今後も維持」示唆

2025年03月20日(木)20時44分

 スウェーデン中央銀行は20日、予想通り政策金利を2.25%で据え置いた。写真はテデーン総裁。1月撮影。TT News Agency提供(2025年 ロイター/TT News Agency/Claudio Bresciani)

[ストックホルム 20日 ロイター] - スウェーデン中央銀行は20日、予想通り政策金利を2.25%で据え置いた。依然として低迷している国内経済と、インフレの兆候や世界的な貿易摩擦のリスクを踏まえた。

2022年後半に10%を超えていたインフレ率が落ち着きを取り戻したことを受け、昨年春以来、政策金利を6回引き下げてきた。

1月の利下げ決定時には、政策金利はおそらく現サイクルでの底辺に到達したとの認識を示していた。それ以降のインフレ率は予想を上回り、2%の目標を大きく超えている。

中銀は「政策委員会は政策金利を2.25%で据え置くことを決定し、今後もこの水準を維持すると考えている」とした。その上で「情勢を注意深く監視し、インフレや経済活動の見通しが必要とする場合には行動を起こす」と強調した。

今年のインフレ率は2─3%と予想。物価上昇圧力は来年に向けて緩和するとの見方を示した。

「年初の物価上振れは一時的なものと評価されている。しかし政策委員会は、インフレ率が想定通りに低下しないことになりかねない波及効果を警戒する」とした。

キャピタル・エコノミクスの欧州エコノミスト、エイドリアン・プレッテジョン氏は「エネルギーを除いたCPIF(総合インフレ率)は向こう2年、2%を上回り続けるとみている。中銀の次の動きは来年以降になるだろうが、利上げではないかと考えている」と述べた。

ノルデアは、中銀のメッセージは予想よりハト派的だと評価し、中銀が現下のインフレ上昇の本質を見抜いていると指摘した。今後、政策金利が維持されると予想した上で、予測のリスクは利上げと説明した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米とウクライナ、和平案を「更新・改良」 協議継続へ

ビジネス

FRBの金融政策は適切、12月利下げに慎重=ボスト

ビジネス

米経済全体の景気後退リスクない、政府閉鎖で110億

ワールド

アングル:労災被害者の韓国大統領、産業現場での事故
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 5
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中