ニュース速報
ビジネス

独鉱工業受注、10月前月比-1.5% 国内受注が低迷

2024年12月05日(木)17時52分

12月5日、ドイツ連邦統計庁が発表した10月の鉱工業受注指数(季節・日数調整済み)は前月1.5%低下した。独ゲオルグスマリエンヒュッテのスチールプラントで9月撮影(2024年 ロイター/Leon Kuegeler)

[5日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が5日発表した10月の鉱工業受注指数(季節・日数調整済み)は前月1.5%低下した。内需の低迷が背景。

ロイターがまとめた予想は2.0%低下だった。

部門別では機械・設備製造が7.6%減少し、自動車も3.7%減少した。半面、ベースメタル部門は10.2%増加し、コンピューター・電子・光学製品部門も8.0%増加した。

大型受注を除くベースでは0.1%増だった。

8─10月の3カ月では前の3カ月を2.7%上回った。

LBBWのエコノミスト、エルマー・フォルカー氏は「10月は、大幅増加した前月の反動で減少を予想していたが、予想ほど落ち込まなかった」と指摘した。

9月は、4.2%上昇から7.2%上昇に上方改定された。造船部門の大型受注が押し上げた。

フォルカー氏は過去3─6カ月のトレンドにかすかな希望の光が見えてきたが、数多くの経済や地政学のリスク要因を考えると、好転の兆しとみるのは時期尚早だと述べた。

ハウク・アウフハウザー・ランペのチーフ・エコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は「業況底打ちの期待はあるものの、それで生産能力の減少に歯止めがかかるとは思えない」と述べ、来年2月の選挙後に発足する新政権が製造業を支援するのか、どのように支援するかも不透明だと指摘した。

統計庁によると10月は国内受注が5.3%減少した。海外受注は0.8%増加、ユーロ圏からの受注が7.6%減少する一方、ユーロ圏以外からの受注は6.3%増加した。

VP銀行のチーフエコノミスト、トマス・ギッツェル氏は、「ユーロ圏諸国の経済をけん引しているのはサービス業で、ドイツ製造業の助けにはならない」と述べ、新規受注トレンドの持続的変化は期待できないと語った。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日経平均は続伸、AI関連株が押し上げ 全般は手掛か

ワールド

韓国GDP、第3四半期は前期比+1.3% 速報値か

ビジネス

円安、家計の購買力低下させる可能性 産業空洞化解消

ビジネス

午後3時のドルは155円半ばでもみ合い、日米金融政
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 2
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 3
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 4
    コンセントが足りない!...パナソニックが「四隅配置…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止…
  • 7
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドロー…
  • 8
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 9
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 10
    22歳女教師、13歳の生徒に「わいせつコンテンツ」送…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 3
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中