米7月PPI、前月比+0.1%と予想下回る インフレ緩和を示唆
米労働省が13日発表した7月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)0.1%上昇した。2022年3月、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Carlo Allegri)
[ワシントン 13日 ロイター] - 米労働省が13日発表した7月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)0.1%上昇した。伸びは前月の0.2%から鈍化。モノ(財)の価格上昇がサービス価格の低下で相殺され、インフレが引き続き緩やかになっていることが示された。
前年比では2.2%上昇。前月は2.7%上昇していた。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は前月比が0.2%上昇、前年比が2.3%上昇だった。
財の価格は2カ月連続の下落から0.6%上昇に転じた。5カ月ぶりの大幅な上昇となった。エネルギー価格は1.9%上昇し、モノの上昇分の6割を占めた。ガソリンも2.8%上昇した。
食品価格は0.6%上昇。6月は0.1%上昇だった。変動が大きい食品とエネルギーを除いた財のコア指数は0.2%上昇。6月は横ばいだった。
サービス価格は0.2%下落し、2023年3月以来の大幅な下落となった。6月は0.4%上昇だった。
卸売業者や小売業者が受け取るマージン(利ざや)の尺度である最終需要貿易サービスが1.3%下落したほか、機械・車両の卸売マージンも4.1%下落した。
食品・酒類、自動車・燃料・潤滑油などが下落した一方、運輸・倉庫のサービス価格は0.4%上昇した。
航空運賃は前月の0.4%上昇から一転0.2%下落。健康保険・医療保険は0.1%小幅上昇した。6月は0.2%上昇だった。
外来診療費が0.2%下落した一方、入院医療費は0.2%上昇した。
ホテルなどの宿泊料金は0.4%下落。6月は0.5%下落だった。
ポートフォリオ管理費は2.3%上昇したものの、このところの株式市場の急落を背景に反転する可能性が高い。
食品とエネルギー、貿易サービス部門を除いたコア指数は0.3%上昇。6月は0.1%小幅上昇だった。前年同月比では3.3%上昇。6月は3.2%上昇だった。
シティグループのエコノミスト、ベロニカ・クラーク氏は「米コア個人消費支出(PCE)価格指数の見通しを0.20%から0.18%に小幅引き下げたが、最終的な予想は14日に発表される米消費者物価指数(CPI)に大きく左右される」と述べた。