[ワシントン 16日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が16日公表した7月25─26日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、追加利上げの必要性を巡りFRB当局者の意見が分かれていたことが分かった。「大部分の」政策当局者はインフレとの戦いを引き続き優先するとした一方、「一部の」当局者は過度な利上げによる経済へのリスクを指摘したという。
FRBは25─26日に開いたFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、5.25─5.50%とした。決定は全会一致だった。
議事要旨は「参加者はインフレ率を目標の2%まで低下させるというコミットメントに対し断固とした姿勢を崩さなかった」とした上で、「大部分の参加者はインフレには大きな上振れリスクがあり、さらなる金融引き締めが必要となる可能性があると引き続き見ている」と記した。
一方、金融引き締めの継続がもたらす影響についても慎重な意見が目立った。これは政策立案者がインフレ率が低下しているという証拠を検討し、政策金利を必要以上に引き上げた場合に雇用や経済成長に与える恐れのある悪影響を判断する中で、FRB内での意見の違いが広がったことを示している。7月の会合で金利据え置きを主張した参加者も数人いた。
議事要旨によると「将来の政策決定に影響する可能性のあるいくつかのリスク管理の留意事項についても議論した」という。過半数の参加者がインフレを最重要リスクとしながらも、「一部の参加者は経済活動が底堅く、労働市場が好調を維持していたとしても、経済活動に対する下振れリスクや失業率に対する上振れリスクは引き続き存在するとコメントした」と説明した。
リスクとしては「昨年序盤からの金融状況の引き締まりがマクロ経済に与える影響が予想より大きい可能性」が含まれるとした。
FRB高官は全体として不確実性が依然高く、今後の政策金利の決定は「ディスインフレの過程がどの程度続いているのかを明確にする」ために「今後数カ月」の間に発表される「総合」的なデータ次第であるとの認識で一致した。この姿勢は、今後の利上げの判断に関するより忍耐強いアプローチを示している可能性がある。
<暫定的な兆候>
FRBのスタッフによる分析および政策当局者の見解の双方において、インフレ低下が続くとの確信が一部にある中で雇用の伸びと経済成長が持続し、潜在的な「ソフトランディング」が形成されつつあるとの見方が示された。
FRB高官は、インフレ率がFRB目標の2%に戻ると確信するには、引き続き進展が必要であることを「強調」する一方、住宅インフレの鈍化や最近の調査におけるインフレ期待の低下など「インフレ圧力が緩和しつつある可能性を示す多くの暫定的な兆候」に言及したという。
FRBのスタッフは年後半にリセッション(景気後退)に陥るとの予測を取り下げたものの、インフレ率は年末から来年にかけて低下し、FRBの目標に徐々に戻ると引き続き見込んだ。
さらにFRBのスタッフは年後半にかけて基調的なインフレが低下すると予想した。