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急速で一方的な円安はマイナス、賃金上昇伴う物価目標実現へ緩和継続=日銀総裁

2022年10月28日(金)17時31分

 10月28日、日銀の黒田東彦総裁は、金融政策決定会合後の記者会見で、外為市場における最近の円安進行は「急速かつ一方的」とし、「日本経済にとってマイナスであり、望ましくない」と語った。2017年6月撮影(2022年 ロイター/Thomas White)

[東京 28日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は28日、金融政策決定会合後の記者会見で、外為市場における最近の円安進行は「急速かつ一方的」とし、「日本経済にとってマイナスであり、望ましくない」と語った。日本経済をしっかりと支え、賃金上昇を伴うかたちで物価安定目標を持続的・安定的に実現するために「金融緩和を継続することが適当」との考えも示した。

総裁は、為替ついて経済・金融のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要との認識を改めて示した。為替介入の有無についてはコメントを控えるとしたうえで、政府の通貨政策について、投機による過度な変動に対して適切に対応する方針にそって「適切に判断されている」と語った。

為替変動の要因で内外金利差に注目する市場参加者も多いが、「金利差だけに着目して最近の物価動向を説明するのは一面的だ」と述べ、そうした見方に釘を刺した。

総裁は、9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)が前年同月比3.0%上昇したことについて、商品市況や円安の影響で輸入品が値上がりしていると指摘。年明け以降は種々の押し上げ寄与が減衰していくとの見方を示した。その上で、日銀として「賃金の上昇を伴うかたちで、物価安定の目標を持続的安定的に実現できるよう金融政策運営を行っていく」と述べた。

総裁は会見の冒頭、同日公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を説明。当面は感染症の影響を注視し、必要があれば躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じると語った。

今回の展望リポートでは、コアCPIの前年度比上昇率の見通しが引き上げられ、23年度と24年度がいずれも1.6%となった。総裁は2%の物価安定目標の安定的・持続的な実現に近づいているが、24年度でも物価は1%台半ばだとし、「今すぐ金利引き上げとは見ていない」と語った。

(杉山健太郎)

ロイター
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