ニュース速報

ビジネス

テスラの第3四半期納車台数、過去最高更新でも市場予想に届かず

2022年10月03日(月)07時13分

 テスラが2日発表した第3・四半期の納車台数は34万3830台と、前年同期の24万1300台を上回って、四半期ベースで過去最高を記録した。写真は同社のロゴ。ロンドンで2021年5月撮影(2022年 ロイター/Matthew Childs)

[2日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラが2日発表した第3・四半期の納車台数は34万3830台と、前年同期の24万1300台を上回って、四半期ベースで過去最高を記録した。ただリフィニティブがまとめたアナリスト予想平均の35万9162台に届かず、第3・四半期生産台数の36万5923台も下回った。テスラにとって、納車台数が生産台数より少なくなるのは最近では極めて異例だ。

内訳は、セダン車の「モデル3」とスポーツタイプ多目的車(SUV)の「モデルY」が32万5158台、高級車の「モデルS」と「モデルX」が1万8672台。

テスラは「わが社の生産台数が増加するとともに、輸送のピーク時に妥当なコストで完成車を輸送する能力を確保する難しさが強まっている」と説明した。

一部のアナリストからは、世界的な景気悪化を背景に、EV需要自体に陰りが生じることを懸念する声も聞かれる。

ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏は、テスラにとって主なマイナス要素は引き続き物流問題だが、需要問題も浮上していると思うと述べた。「自動車セクターには暗雲が立ち込めており、テスラもそれに無縁ではいられない」という。

OANDAのシニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は「EVは恐らく今後少しばかり厳しい道のりをたどる。人々は何か新しい物を買うのをそれほど急がず、やや消極的になるだろうという理由にほかならない」と語った。

それでもロイターが確認したテスラの内部計画を記した文書によると、第4・四半期の生産台数目標はモデル3とモデルYの合計で約49万5000台とかなり高めに設定されている。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米人員削減、11月は前月比53%減 新規採用は低迷

ビジネス

英中銀、プライベート市場のストレステスト開始 27

ワールド

中国、レアアース輸出ライセンス合理化に取り組んでい

ワールド

ウクライナ南部に夜間攻撃、数万人が電力・暖房なしの
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国」はどこ?
  • 3
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 4
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 8
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 9
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 10
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 9
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中