ニュース速報

ビジネス

日経平均は3日続落、米長期金利の動向めぐる警戒続く

2021年03月08日(月)15時38分

東京株式市場で日経平均は3日続落した。写真は通行人を映し出す株価ボード。今年1月に都内で撮影。(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続落した。前週末の米株高を受けて上昇スタートとなったが、後場に入ってからは米長期金利の動向をめぐる警戒感からマイナス転化。米株先物が一時軟化したほかアジア株がさえない動きとなり、不透明感が広がった。値がさのハイテク株や半導体関連株で売りが先行し、相場の重しとなった。

TOPIXは0.14%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆9862億円。東証33業種中、鉱業、鉄鋼、石油・石炭製品、保険業など21業種は値上がり。一方、その他製品、電気機器、ゴム製品、サービス業など12業種は値下がりした。

市場からは「翌週以降、FOMC(米連邦公開市場委員会)や日銀の金融政策決定会合を控える中、マーケットは各国の金融政策の先行きについて、見極めの段階に入っている。特に、FOMCまではFRB(米連邦準備理事会)高官による発言機会もなく、警戒感が広がりやすい」(野村証券のエクイティ・マーケット・ストラテジスト、澤田麻希氏)との声が聞かれた。

金利の動向に市場の関心が集まる一方、ドル/円相場は108円台前半で推移するなど、円安基調が続いている。「本来ならば円安は日本のマーケットにとって支援材料となるが、それよりも金利の動向をめぐる不安感のほうが大きいのが現状だ。ドル高・円安が長期的に続くかどうかや、本格的に企業業績に(円安が)結び付いていくかは現時点では見通せず、強力な好材料にはなりにくい」(澤田氏)という。

個別では、宮越ホールディングスが15%超高となり、ストップ高で取引を終了。東証1部の値上がり率トップとなった。「アジアでも指折りの投資会社を目指す事業計画を材料に、値幅取り資金を集めている」(国内証券)という。

一方、経済正常化を見据えた動きから、巣ごもり関連銘柄では利益確定売りが目立った。日本電産が5%超安となったほか、任天堂は3%超安と軟調に推移した。

東証1部の騰落数は、値上がり1211銘柄に対し、値下がりが889銘柄、変わらずが94銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 28743.25 -121.07 29208.19 28,644.26─29,255.90

TOPIX 1893.58 -2.60 1916.33 1,885.49─1,919.62

東証出来高(万株) 151102 東証売買代金(億円) 29862.6

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 7
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中