ニュース速報

ビジネス

LSEによる270億ドルのリフィニティブ買収、欧州委が承認

2021年01月14日(木)02時38分

欧州連合(EU)の反トラスト規制当局は13日、ロンドン証券取引所(LSE)による270億ドルの金融情報会社リフィニティブ買収を認めた。ロンドンで2019年8月撮影(2021年 ロイター/TOBY MELVILLE)

[ブリュッセル/ロンドン 13日 ロイター] - 欧州連合(EU)の反トラスト規制当局は13日、ロンドン証券取引所(LSE)による270億ドルの金融情報会社リフィニティブ買収を認めた。金融データ企業トップのブルームバーグLPに対して、より強力な競争相手が生まれることとなる。

コンピューターによる取引の出現により金融情報市場は爆発的に拡大した。各社が、顧客にあらゆるサービスを提供し、従来のサービスを提供する他社との差別化を図ろうとする中、合併・買収(M&A)が相次いだ。データは「新しい石油」と呼ばれた。

27カ国から成るEUの競争政策を監督する欧州委員会は、調査の結果、今回の取引についていくつかの懸念事項が見つかったが、ミラノ証券取引所を運営するLSE傘下のイタリア取引所の売却を含む「改善措置」によって対処されると述べた。

LSEとリフィニティブを合わせた規模は依然としてブルームバーグより小さいが、昨年440億ドルの提携を発表したS&PとIHSマークイットの規模は上回る。

欧州の取引所大手ユーロネクストは、リフィニティブの買収が承認を得ることを条件に、43億ユーロ(52億ドル)でイタリア取引所を買収することに合意している。

EU当局は、LSE傘下のMTSとリフィニティブのトレードウェブがともに債券電子取引システムとして大きなシェアを握っていることを問題視していた。LSEによるユーロネクストへの売却には、MTSの売却も伴う。欧州委は、これにより重複する部分が「完全に解消される」と述べた。

LSEはまた、金利デリバティブの店頭(OTC)取引のLCHスワップクリアによる決済サービスをオープンアクセスで提供し続けることに合意した。さらに、既存および将来の全ての競合他社に、LSEの取引所データとFTSE英国株式指数、WM/R外為ベンチマークへのアクセスを提供する。金利デリバティブのOTC取引と金融データの提供期間は10年。

欧州委は「LSEグループの対応は、当初の提案で提起された競争上の懸念に完全に対処している」と指摘。「したがって欧州委は、コミットメントによって修正された本件取引は、もはや競争上の懸念を生じさせないと結論付けた」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

テスラ、一部運転支援機能をサブスク課金で提供へ 米

ワールド

中国人民銀、中国・香港市場の連携強化を推進

ワールド

焦点:ダボス会議「トランプ・ショー」で閉幕、恐怖と

ビジネス

緊張感をもって市場の状況を注視=為替で片山財務相
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 6
    「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より…
  • 7
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 8
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 9
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 10
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 7
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中