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ECB、気候変動に直接対応なら独立性損ねる恐れ=独連銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は20日、ECBは気候変動問題に直接対応する責務は負っていないとし、積極的に関与すれば独立性が阻害される恐れがあると警告した。写真はワイトマン独連銀総裁。2019年11月撮影(2020年 ロイター/Ralph Orlowski)
[フランクフルト 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は20日、ECBは気候変動問題に直接対応する責務は負っていないとし、積極的に関与すれば独立性が阻害される恐れがあると警告した。
気候変動問題が世界経済に及ぼすリスクが増大する中、世界の中央銀行は対応に果たせる役割について検討。ECBのラガルド総裁は積極的に関与する姿勢を示している。
ワイトマン総裁は講演で「気候変動問題を巡る政策策に積極的に関与することでECBの独立性が阻害され、物価安定を維持する能力が損なわれる恐れがある」と述べ、限定的な関与にとどめるべきとの考えを示した。
その上で、気候変動問題は政治問題であり、選挙で選出されていない官僚が対応するものではないとの考えを示した。
仏中銀のビルロワドガロー総裁はこの日、ECBは金融政策を通して気候変動問題に対応する必要があるとしながらも、債券買い入れ策でグリーンボンド(環境債)を優先させる案に支持は示さなかった。