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S&Pが年初来でプラス転換、コロナ対策期待で景気敏感株に買い

2020年07月22日(水)06時24分

米国株式市場は、米政府が新たな新型コロナウイルス対策を策定するとの期待から景気敏感株に買いが入り、S&P総合500種とダウ工業株30種が上昇して終了した。ニューヨーク証券取引所で5月撮影(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米国株式市場は、米政府が新たな新型コロナウイルス対策を策定するとの期待から景気敏感株に買いが入り、S&P総合500種とダウ工業株30種が上昇して終了した。ナスダック総合はハイテク株が売られたことで下落した。

年初来ではS&P500が0.8%高とプラス圏に浮上。ナスダックは19%上昇、ダウ平均は6%下落している。S&P500は2月下旬に付けた終値での最高値に4%以内の水準にある。

チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は「景気に敏感な分野が非常に好調だった」とし、「米国と欧州の刺激策のほか、さまざまな企業の決算がまずまずだったことが背景だろう」と述べた。

米国の新型コロナ感染急増が続く中、数百万人に対する失業保険拡充が期限を迎える2週間足らずで議会は新たな景気刺激策をまとめようとしている。

タズ氏は、経済再開で需要の回復が経済全体で見られるようになっているとし、「回復か停滞かの瀬戸際にいる」と述べた。

一方、欧州連合(EU)首脳は21日、週末を挟んで5日間に及ぶマラソン協議の末、ようやく復興基金の設立で合意した。焦点だった補助金と融資の額は、補助金3900億ユーロ、融資3600億ユーロで、融資を増やすことで収まった。

セクター別ではエネルギー株<.SPNY>が6.2%急伸し、6月5日以来の上昇率となった。需要回復の兆しを受け原油価格が上昇した。

飲料大手コカ・コーラは2.3%高。この日発表した第2・四半期決算は、売上高が28%減となったが、利益が予想を上回った。

軍事用航空機メーカー大手ロッキード・マーチンは2.6%上昇。第2・四半期決算は予想を上回り、通年業績見通しを上方修正した。

電気自動車メーカーのテスラは4.5%下落。JPモルガンが投資判断を引き下げ、前日付けた終値での最高値から後退した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.26対1の比率で上回った。ナスダックでは1.58対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は118億2000万株。直近20営業日の平均は113億7000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 26840.40 +159.53 +0.60 26833.1 27025.3 26766.2 <.DJI>

4 8 2

前営業日終値 26680.87

ナスダック総合 10680.36 -86.73 -0.81 10837.8 10839.9 10650.4 <.IXIC>

8 3 6

前営業日終値 10767.09

S&P総合500種 3257.30 +5.46 +0.17 3268.52 3277.29 3247.77 <.SPX>

前営業日終値 3251.84

ダウ輸送株20種 9810.31 +65.18 +0.67 <.DJT>

ダウ公共株15種 820.47 +3.43 +0.42 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 2096.59 -13.88 -0.66 <.SOX>

VIX指数 25.00 +0.54 +2.21 <.VIX>

S&P一般消費財 1138.34 -4.13 -0.36 <.SPLRCD>

S&P素材 384.73 +3.25 +0.85 <.SPLRCM>

S&P工業 608.86 +7.85 +1.31 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 631.43 +6.13 +0.98 <.SPLRCS>

S&P金融 403.96 +7.56 +1.91 <.SPSY>

S&P不動産 215.21 +0.02 +0.01 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 290.28 +16.82 +6.15 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1232.87 -0.68 -0.06 <.SPXHC>

S&P通信サービス 192.20 -0.79 -0.41 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1907.19 -20.47 -1.06 <.SPLRCT>

S&P公益事業 303.32 +1.40 +0.46 <.SPLRCU>

NYSE出来高 9.56億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22745 - 95 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物9月限 円建て 22720 - 120 大阪比 <0#NIY:>

ロイター
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