ニュース速報

ビジネス

石油・ガス業界は低炭素エネ投資拡大が必須=IEA

2020年01月20日(月)19時55分

国際エネルギー機関(IEA)は20日、石油・ガス会社に対し、二酸化炭素(CO2)排出量が少ない低炭素エネルギーへの投資を増やさなければ、社会からの反発が強まり、長期的な利益や社会的地位を脅かされる可能性があると警鐘を鳴らした。写真ロシア連邦のバシコルトスタン共和国にある油田。2015年1月撮影(2020年 ロイターS/Sergei Karpukhin)

[パリ 20日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は20日、石油・ガス会社に対し、二酸化炭素(CO2)排出量が少ない低炭素エネルギーへの投資を増やさなければ、社会からの反発が強まり、長期的な利益や社会的地位を脅かされる可能性があると警鐘を鳴らした。

世界経済フォーラム(WEF)と共にまとめたリポート中でIEAは、地球温暖化に歯止めをかけるためにクリーン・エネルギーに移行する動きが世界的に広がる中で、石油・ガス会社は重大な課題に直面していると指摘した。リポートはWEF年次総会(ダボス会議)に提出される。

エネルギー関連のCO2排出量は2018年に過去最大を記録した。エネルギー関連の排出量のうち15%前後が石油やガスの掘削および消費者への輸送プロセスに由来するという。

IEAは、2015年のパリ協定に沿う形でどのように排出量を減らすのか石油・ガス会社に説明を求める圧力が強まっているとも指摘。ビロル事務局長は声明で、「業界のあらゆる部門が、どう対応するか検討する必要がある。何もしないという選択肢はない」と強調した。

事務局長は「業界のすべての部門にとって、当面の課題は事業活動で排出される二酸化炭素を減らすこと」とし、メタンガスの漏出を減らすなど、かなりの部分を比較的迅速かつ容易に減らすことができるとの見解を示した。

さらに、業界にとってもうひとつの重要な課題は、水素やバイオメタノール、先進型バイオ燃料といった、よりクリーンな燃料への投資を増やすことと指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

高市首相、中国首相と会話の機会なし G20サミット

ワールド

米の和平案、ウィットコフ氏とクシュナー氏がロ特使と

ワールド

米長官らスイス到着、ウクライナ和平案協議へ 欧州も

ワールド

台湾巡る日本の発言は衝撃的、一線を越えた=中国外相
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 5
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中