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ドル下落、米中協議の行方見極めようと方向感欠く=NY市場

2019年11月07日(木)07時18分

 11月6日、ニューヨーク外為市場ではドルが円に対して下落したほか、他の通貨に対しても軟調に推移した。ブエノスアイレスで昨年8月撮影(2019年 ロイター/Marcos Brindicci)

[ニューヨーク 6日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが円に対して下落したほか、他の通貨に対しても軟調に推移した。米中通商協議の行方を見極めようとする動きが強まる中、方向感を欠く取引となった。

米中通商協議を巡っては、米政府高官がロイターに対し、「第1段階」の合意の署名が12月にずれ込む可能性があると明らかにした。条件のほか、トランプ米大統領と習近平中国国家主席による会談の開催地を巡る協議がなお続いているという。

ウェルズ・ファーゴ証券(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「米中貿易戦争は最悪期を脱したと完全に確認される必要があるが、現時点ではまだ合意にも至っていない」と述べた。

ただ、第1段階の合意に向けた歩み寄りがこのところ見られていたことで、市場心理は世界的に好転。前日の取引ではオフショア人民元相場が対ドルで3カ月ぶりの高値を付けるなどしていた。

ただ、この日の外為市場では様子見姿勢が強まり、終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.1%安の97.875となっている。前日は3週間ぶり高値を付けていた。

ドル/円は0.2%安の108.91円。ただ、前週に付けた3カ月ぶり高値の109.285円からそれほど乖離はしていない。

一方、ユーロは対ドルで小幅安の1.1069ドル。ドイツの9月鉱工業受注指数が堅調な内需に支えられ、予想を上回る前月比1.3%上昇となったことがユーロの支援要因となった。[nL3N27M278]

スイスフランも小幅高の0.9924ドル。

米経済指標がこのところ好調となっていることで、連邦準備理事会(FRB)が今後利下げを休止する観測が高まっており、ドル相場見通しの下支えとなっている。

ドル/円 NY終値 108.96/108.99

始値 108.99

高値 109.10

安値 108.83

ユーロ/ドル NY終値 1.1065/1.1069

始値 1.1081

高値 1.1092

安値 1.1065

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